tag:blogger.com,1999:blog-20366342916603023612024-03-14T13:37:49.009+09:00sutebuu survivallucky life after Stanford GSBUnknownnoreply@blogger.comBlogger84125tag:blogger.com,1999:blog-2036634291660302361.post-46448961518615292642015-04-04T16:47:00.002+09:002015-04-04T16:48:31.017+09:00金融庁での講演資料<div dir="ltr" style="text-align: left;" trbidi="on">
たまに更新。
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昨日、金融庁の金融研究センターでFintechに関する講演をさせて頂く機会を頂戴しました。
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<br />
Fintechという、非常に幅広な意味を持ったキーワードについて、現場からの分析という資料となります。会社側のブログで触れてきた事例を含めて、どのような分析やインプリケーションがあるのかについて、簡単な整理を試みたものとなります。<br />
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ご笑覧いただけますと幸いです。
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<iframe frameborder="0" height="400" marginheight="0" marginwidth="0" scrolling="no" src="//www.slideshare.net/slideshow/embed_code/46608745" width="476"></iframe></center>
<br /></div>
Unknownnoreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2036634291660302361.post-12855495434748122082013-06-02T23:19:00.002+09:002013-06-02T23:27:53.257+09:00不器用な先輩たち<div dir="ltr" style="text-align: left;" trbidi="on">
とりとめのない話です。<br />
<br />
7年ぶりに、ラーメンズのDVDボックスを引っ張りだしていた。<br />
小林賢太郎の作る間合いには、計算された茶目と悪意が満ち溢れていて、凄く好きなんです。その割に、ここ数年、余裕がなくて見ていなかった。<br />
<br />
<br />
だらだらと流していると、器用で不器用な男と不器用で器用な男の話、というタイトルのコントがあり、ふと二人の不器用な先輩のことを考えていた。<br />
<br />
<br />
<br />
一人は、結構な年上で、不器用な人。それはもう本人には申し訳なくて伝えられ無いレベルで、不器用な人。<br />
こんな若輩者を相手に、年に二回ほど、お会いして頂いている。<br />
それで、この人は熱いし、常に発想が先を走っている。そして会うたびにハラハラするビジネスやプライベートの話をして頂けるのだけど、ほぼ毎回、話が終わる頃には完全に応援したい方向に心が引き込まれている。<br />
どういうことなんだろうか。やろうとしていることの将来もわからないのだけど、なんだか応援してあげたくなるような、魅力。でも、他の人には説明できない感じ。だけど本人超自信持ってるし、もう突っ走れ!俺は親か?、といつの間にか思わさせられている。<br />
同じ年令になった頃に、同じようになりたいかというと分からない。もっと器用に生きていたいけど、人としてあーも有りたいと思うような、そんな感じ。<br />
<br />
<br />
<br />
もう一人は、世間的にはかなり器用と思われていて、独特のペースがある先輩。同じく、年に1,2回会って頂いている。<br />
なんだか、マイペースながらストレスフルな仕事を続けていて、仕事上、たぶん本当のことが見えて、結構スルー力を発揮した挙句にご自身の正しいと思うことが相手に伝わってしまうのでは、と思わせてしまう方。昔、海外で深夜までご一緒したことがあって、その時に聞いた本人の夢に、未だ一歩一歩近づいているのがかっこいい。<br />
だけど、たぶん業界やら、本当にビジネスの中心にいる人達の中では相当な不器用な方。そして、もはやそのまま不器用であってほしい。そんな感じ。<br />
<br />
<br />
<br />
二人には、いくつかの共通点がある。<br />
<br />
1つ目は、独特なメールの打ち方というか、感情表現を入れずにはいられない文章使い。<br />
2つ目は、仕事上で嫌な思いをした人たちへの恨みを忘れずに持っている点。それはもうしっかりと、昨日起きたことのように語ってくれる。そして、その表現たるや、感情豊かどころの騒ぎではない。<br />
そして、3つ目は、何か次の仕事では一山当てるんじゃないかという期待感。不器用なだけで、すごく仕事ができる人たちなんです。そして、仕事を選んだり、その分野を起業したりしている。その領域、突っ走ってぶっこぬいて欲しいなと、いつも思うわけです。<br />
<br />
こっそりと、応援し続けたいと思います。<br />
<br />
<br /></div>
Unknownnoreply@blogger.com1tag:blogger.com,1999:blog-2036634291660302361.post-86979059830043217972013-04-28T03:10:00.000+09:002013-04-28T03:13:52.929+09:00英語どうする系の話<div dir="ltr" style="text-align: left;" trbidi="on">
<br />
古賀さんときよとさんの記事がバズっていて、なんだかんだで一家言あるのでTwitterでつぶやいてみたものの、改めて整理したくて書いてみようと思いました。<br />
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自分の生い立ちを考えると<br />
・小学1-6年の間、ほとんど日本人のいないロンドン郊外の現地校にて過ごす<br />
・その後、帰国子女向けコースのある中高で英語は別の授業を受ける<br />
・社会人になってから、文献調査は英語の方が俄然多く、日経よりはFTを読んでいる時間の方が長かった。たまに仕事で投資家やインタビュー相手に喋る、偉い人の通訳する、みたいな仕事をやっていました。一言でいうと、コンサルファームのようにグローバル・スタンダードではないけど、かなり英語が多い環境にいた、という状態<br />
・即興でも、十数人の集中力のあるオーディエンスと本人のやる気があれば、感動させたり、笑わせられるスピーチができる気もしている。これは経験上ではありますが<br />
<br />
(もう使う機会もないですが、留学前に受けたTOEICは980点、TOEFLは110点)<br />
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<br /></div>
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<br />
で、自分の認識だと、本音としてまったく英語が「できる」気がしないのです。だから、英語で確実に伝えたい時には、ゆっくりしゃべるし、相手の表情筋をビビッドに観察しながら、乖離をはやめに摘み取る。だから、外国人に何かを伝えられる気はめっちゃするんですが、英語ができるから、では決してない、という感慨。コミュニケーション・コンピタンスなんて言葉が企業名になる時代ですが、あれ、ガチで自分にとっては大事な武器だと思ってます。<br />
<br />
<br />
これってどういうことなんだろうと前から思っていたわけです。だから、古賀さんみたいな方に丁寧にまとめていただくと、とても頭が整理されたのです(古賀さん、今の当社のビジネスモデルでも、昔バシっと今でも支えになってるアドバイスをくれた方で、心底尊敬しています)。<br />
<br />
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<br />
それで、ちょっと考えたのですが、結局日本語も同じようなものだな、自分、という気がしてきました。<br />
<br />
日本語は、コンテキストが強すぎる言語。日常的に会話する相手だと、色々となあなあで済ませてしまえる。マネーフォワードは、エンジニアリング第一の会社なので、正確な会話が命なわけですが、考えや懸念、分析をシャープにそのまま伝えるのは、自分にとってはなんだかんだでチャレンジだった(実力的に、英語以上に難しいと思えるくらい)のだ、日本語難しすぎ、と日々感じたりするわけです。<br />
<br />
<br />
そうすると、自分の言語能力、どうしたものか、と思いつつも、英語と日本語で共通して言えるのは、相手との間合いを見て、ダンスするにしても剣道するにしても、何をしたいかなんだよな、という事なんだと思いました。僕の場合、人と話すのは好きなんですが、特定のテーマとかにやっぱり相当フォーカスしがち。知らないし興味が出ないことに遭遇した時のコミュ力の低さが、半端無いわけです。<br />
<br />
<br />
だから、もし言語がハードルになってる、という問いがあるんだとしたら、結局話す相手と何をしたいのかが前提で、考えればいいんじゃないかな、という、ありきたりな結論に。だとすると、帰納法では、英語が取り沙汰されて記事が読まれる国は、みんなやりたいことがわかってないだけでは、という感じになるのでしょうか。<br />
<br />
<br />
とはいえ、自分というケーススタディを挙げると、やりたいことが、思い切り具体化されたのもMBA生活でした。自分を大切にする時間があったから、というのが主因ですが、結論だけつなげれば、英語できなくて躊躇してる人も留学ありだよ、というロジックも成り立つのかな、と思ったりしました。<br />
<br />
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Unknownnoreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2036634291660302361.post-74680404320246697122013-02-16T18:46:00.002+09:002013-02-16T18:46:47.374+09:00信長とドラえもん<div dir="ltr" style="text-align: left;" trbidi="on">
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(COOブログより転載)<br />
<span style="color: #333333; font-family: 'Hiragino Kaku Gothic Pro', 'ヒラギノ角ゴ Pro W3', Meiryo, メイリオ, Osaka, 'MS PGothic', arial, helvetica, clean, sans-serif; line-height: 2;">金曜、いつもより早く家に帰ると、ちょっと気になっていたドラマ「信長のシェフ」(</span><a href="http://www.amazon.co.jp/%E4%BF%A1%E9%95%B7%E3%81%AE%E3%82%B7%E3%82%A7%E3%83%95-1-%E8%8A%B3%E6%96%87%E7%A4%BE%E3%82%B3%E3%83%9F%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9-%E6%A2%B6%E5%B7%9D-%E5%8D%93%E9%83%8E/dp/4832232614/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1360990344&sr=8-1" style="color: #507fa3; font-family: 'Hiragino Kaku Gothic Pro', 'ヒラギノ角ゴ Pro W3', Meiryo, メイリオ, Osaka, 'MS PGothic', arial, helvetica, clean, sans-serif; line-height: 2; list-style: none; margin: 0px; outline: 0px; padding: 0px;">原作</a><span style="color: #333333; font-family: 'Hiragino Kaku Gothic Pro', 'ヒラギノ角ゴ Pro W3', Meiryo, メイリオ, Osaka, 'MS PGothic', arial, helvetica, clean, sans-serif; line-height: 2;">)をやっていました。</span><br />
<br />
<div style="color: #333333; font-family: 'Hiragino Kaku Gothic Pro', 'ヒラギノ角ゴ Pro W3', Meiryo, メイリオ, Osaka, 'MS PGothic', arial, helvetica, clean, sans-serif; line-height: 2; list-style: none; margin-bottom: 10px; margin-top: 10px; padding: 0px;">
信長のシェフは、戦国時代にタイムスリップした料理人が信長に仕え、様々な困難を料理で乗り越えていくお話。言い切ってしまうとシンプルですが、本願寺顕如にモンブランを食べさせるなど、一歩踏み出した演出と、視聴者層の想定が巧いなあ、と感じておりました(<a href="https://moneyforward.com/blog_taki/?p=299" target="_blank">続きを読む</a>)</div>
</div>
Unknownnoreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2036634291660302361.post-11785318570515905962013-01-01T15:35:00.000+09:002013-01-01T15:48:27.253+09:00謹賀新年&ご報告<div dir="ltr" style="text-align: left;" trbidi="on">
<br />
あけましておめでとうございます。<br />
蛇に因んで、伸びやかに柔軟に頑張る一年にして行ければと考えております。<br />
<br />
<br />
さて、ご報告が遅くなりましたが、2004年の新卒入社以来、瀧を鍛え、育てて頂いた野村を昨年10月に退社いたしました。機密を扱う部署に属しておりましたため、多くの方々には事後報告となりましたこと、申し訳なく感じております。野村での8年半は、日本の資本市場のあり方を考え、フロンティアを少しでも拡げたい、と考える諸先輩や同僚に囲まれた、大変刺激的な毎日でした。<br />
<br />
そして、多くの方々に感付かれておりますが、新しい仕事としてマネーフォワードという、お金に関するウェブサービスのスタートアップに携わっております。<br />
<br />
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><span style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><a href="https://moneyforward.com/" target="_blank"><img border="0" height="234" src="http://3.bp.blogspot.com/-pXoGJNbWoRs/UOKBkgOS-BI/AAAAAAAAVY4/u4vJdD6KRV8/s320/Screen+Shot+2013-01-01+at+3.25.55+PM.png" width="320" /></a></span></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://moneyforward.com/">https://moneyforward.com/</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
<br />
ここに至るまでの経緯はとてもワンポストでは書ききれませんが、一言で言い切れば<br />
<br />
<b>自分のお金の問題を、シンプルに理解し、どうすれば良いか分かる</b><br />
<br />
サービスを目指しています。その第一フェーズとして、究極的に「手がかからない」家計簿を現在開発している所です。百聞は一見ですので、ぜひ上記リンクを訪れて頂き使ってみて頂ければ、何をやろうとしているのかの片鱗を感じて頂けるかと思います。<br />
<br />
改めまして、本年もどうぞ宜しくお願いします。<br />
<br />
<a href="http://b.hatena.ne.jp/entry/http://sutebuu.blogspot.jp/2013/01/blog-post.html" class="hatena-bookmark-button" data-hatena-bookmark-title="謹賀新年&ご報告 :sutebuu survival" data-hatena-bookmark-layout="simple-balloon" title="このエントリーをはてなブックマークに追加"><img src="http://b.st-hatena.com/images/entry-button/button-only.gif" alt="このエントリーをはてなブックマークに追加" width="20" height="20" style="border: none;" /></a><script type="text/javascript" src="http://b.st-hatena.com/js/bookmark_button.js" charset="utf-8" async="async"></script>
<br />
<br />
<br /></div>Unknownnoreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2036634291660302361.post-65528788345439630722012-10-15T10:25:00.002+09:002012-10-15T10:26:56.150+09:00Career Transition<div dir="ltr" style="text-align: left;" trbidi="on">
一年ほど更新を放ったらかしていましたこのブログですが、もうすぐ再開します。<br />
<br />
いま、Career Transitionのまっ最中です。<br />
自分がずっと悩み抜いてきたビジネステーマに、新しい仲間と突破力全開のアプローチで取り組んでいきます。<br />
<br />
大学時代から通算して10年超、ずっと考え続けてきた大切なテーマ。<br />
<br />
フルスイングしていきますので、応援頂ければ幸いです。<br />
<br />
<a href="http://b.hatena.ne.jp/entry/http://sutebuu.blogspot.jp/2012/10/career-transition.html" class="hatena-bookmark-button" data-hatena-bookmark-title="Career Transition: sutebuu survival" data-hatena-bookmark-layout="simple-balloon" title="このエントリーをはてなブックマークに追加"><img src="http://b.st-hatena.com/images/entry-button/button-only.gif" alt="このエントリーをはてなブックマークに追加" width="20" height="20" style="border: none;" /></a><script type="text/javascript" src="http://b.st-hatena.com/js/bookmark_button.js" charset="utf-8" async="async"></script>
<br /></div>Unknownnoreply@blogger.com2tag:blogger.com,1999:blog-2036634291660302361.post-85328465234543399232011-10-09T02:01:00.003+09:002011-10-09T11:34:13.559+09:00jPodとJobs Forever一人の経営の天才が亡くなられた。<br />
心からのお悔やみを申し上げたい。<br />
<br />
エクセルを使えないマシンはクソだ、と言っていた自分が、シリコンバレーという地を経ただけで、今やMBAと呼んだときに経営とは関係ない物を想起し、実際にそれを使ってこのポストを書いている。部屋の中に、音楽用のドックも含めたらiPhoneを充電できる機材が7個もあった。それだけでもすごいことなんだと、改めて思う。<br />
<br />
ジョブス逝去の報を聞き、ビジネススクールの話題とかぶる一つのトピックを思い出した。<br />
それはjPod教授のこと。<br />
<br />
スタンフォードGSBに入学すると、最初の学期の間、一冊の教科書を用いた経営学の授業がある。Strategic Management、日本でも和訳が出ているこの教科書(<a href="http://www.amazon.co.jp/dp/4492531459">参照</a>、訳は石倉先生です。Mさん卒業したら返してください)をベースに、伝統的なケースベースの戦略論の授業の講義が行われる。<br />
この教科書の共著者には、現GSB学長のサローナーと共に、ジョエル・ポドルニーの名前が連なっている。ポドルニー教授はこの教科書に携わった後、HBSで教壇に立ってから、イェール大学のビジネススクールに移り学長としてリーダーシップを取っていた。<br />
<br />
(そういえば一度、Yaleのビジネススクールを受験して訪れたときに、教授にちょっとだけ挨拶したことがあった。受験生の立場なので、こちらはかしこまりまくりなのだが、小さなフレンドリーな校風の中で、在学生から親しみを込めてjPodと呼ばれていたのを覚えている)<br />
<br />
さて、このポドルニー教授、そもそも三十代でビジネススクールの学長にもなっているのだが、順風満帆と言われたアカデミシャンとしてのキャリアから、2009年のはじめにアップルに転職している。正確には、Apple Universityの学長に就任しているので、転籍になるのだが、どうやらこの転籍、ジョブスの経営上の意思決定を洗いざらいデータとして蓄積し、アップルの後継となる経営幹部に伝承していくためのものとのこと。日本語では、こちらの記事に詳しい(<a href="http://www.mactechlab.jp/from-mactech-with-love/15965.html">参照</a>)。この話を初めて聞いたとき、こう思ったものだ。当時から、相当病状が重かったとささやかれる中で、この組織はアップルのタージ・マハルのようなものになるんではないか、と。<br />
<br />
この試みは、経営学という範疇の中では、少なくとも世俗的な関心が最も高いテーマなのではないだろうか。<br />
ジョブス、もしくはアップルの功績自体は10年後にしか検証できないものなのかもしれないが、今の時点でこれだけの企業価値に、秘伝のタレがあるのだとすれば、それは死んでも味わってみたいと思うのが、アカデミシャンの性なのかもしれない。だけど、jPodの移籍からかれこれ約2年半、Apple U.で行われていることについて、何一つクレディブルなことを聞いたことが無い。jPodのtwitterアカウントも、なんというか差し障りない感じで、1月以降更新が無い(<a href="http://twitter.com/#!/jpodolny">参照</a>)、好奇心が募るばかりである。<br />
<br />
個人的に、MBAや役員向けのエリート教育の中から、ジョブスのコピーを生むことができるか、と問われれば、そりゃ無理に決まってる、と断言できる。マネタイゼーションの発想、デザインのセンス、ビジョナリーとしての視野、どこかで一貫しており誰にも理解されている人間像、すべてを取っても、MBAに来る段階では養うには手遅れなところがある。そういえば、在学中イーコマースの授業で、もうありとあらゆるネット企業を分析してきたメンデルソン教授も、アップルみたいなエコシステムを「分析からの逆算で」作ることは不可能、みたいなことを言っていた気もする。<br />
<br />
さらに、イノベーティブになりたいとか、自由な心でありたいとか、そういうモチベーションでApple Universityの最高の薫陶を受けたとしても、それは所詮応援団の中の、砂かぶり席にいるようなものである。良い一番を見せていただきました、ではすまされないので、この組織のことを考えると、結局それは、すでに相当なビジョナリーである人間に対して、案外普通の製造業にとっての、オペレーションとマーケティングを教えることなのかな、という気もする。ティム・クックは、おそらくそこら辺のオペレーションの教授よりも別次元の工程管理を肌で行っていることなのだろうし、今後はそういう知識の蓄積がなされていくのかな、と感じている(以上妄想おわり)<br />
<br />
個人的にGSBは巧いなあ、と感じるのは、結局こういう事象については「自分が負けたくないことをがんばろう」、即ち、What matters most to youという、出願(<a href="http://www.gsb.stanford.edu/mba/admission/essays.html">参照</a>)の時点で答えを出してしまうものに賭けようぜ、という筋道を最初から示していることだ。何を考えていても、やっぱりここに帰ってきてしまう。そうすると結局なのだが、純朴なコアを大人げなく守り抜くこと、が解になる。他人からみたら、Hungry and Foolishといわれることなんでしょうね。<br />
<br />
敢えて一言付け加えるなら、そのFoolishであり続ける生き方を選んだ人には、与えられた課題に対するハイパフォーマーとなることでできるだけ邪魔されないようにする、というのが、MBA教育の付加価値なのではないでしょうか。Unknownnoreply@blogger.com1tag:blogger.com,1999:blog-2036634291660302361.post-80076287299152732122011-06-26T13:41:00.000+09:002011-06-26T13:41:49.214+09:00卒業し、日本に戻りました卒業し、さっそく新しい生活に入り、日本でばたばたしております。<br />
(味気ない表現で恐縮です)<br />
<br />
2年間のまとめ、というのはワンポストだけで言えるものでもないのですが、本当に良くわかったのは、唯一気にするべきは、Something that matters most to youを明確に生きることである、ということです。留学前も後もその部分だけは本当に変わらない。そして、2年間のかけがえのない体験は、それをフルにサポートし続ける永久機関になること、であると感じます。<br />
<br />
いずれちゃんと投稿することを約束しつつ、とりあえずはご報告までにて。Unknownnoreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2036634291660302361.post-87385171258645431482011-06-06T19:10:00.005+09:002011-06-07T12:44:43.371+09:00MBA生がやるガチ演劇の授業<div dir="ltr" style="text-align: left;" trbidi="on"><a href="http://b.hatena.ne.jp/entry/http://sutebuu.blogspot.com/2011/06/mba.html" class="hatena-bookmark-button" data-hatena-bookmark-title="sutebuu survival: MBA生がやるガチ演劇の授業 " data-hatena-bookmark-layout="vertical" title="このエントリーをはてなブックマークに追加"><img src="http://b.st-hatena.com/images/entry-button/button-only.gif" alt="このエントリーをはてなブックマークに追加" width="20" height="20" style="border: none;" /></a><script type="text/javascript" src="http://b.st-hatena.com/js/bookmark_button.js" charset="utf-8" async="async"></script><br />
<br />
デボラ・グリュンフェルドといえば、結構名の知られている心理学者である。<br />
彼女がもっとも有名なのは、権力(Power)を持ったときに、人はどのような過程で腐敗するのか、という領域での研究である(<a href="http://wiredvision.jp/news/201106/2011060319.html">参照</a>)。組織行動論の一コースとして教えられるActing with Powerは、彼女が現役の役者数名を教室に招き、しっかりとした演劇指導を施し、最終的にPowerを持つこと/持たないことはどんなことなのかを実感する授業である。<br />
<br />
元来、MBA生は、おそらくどの学校でも目立ちたがり屋が多く、バカ騒ぎが好きな人種。GSB Show(<a href="http://www.youtube.com/watch?v=AeSZzT1u3yA">参照</a>)等の劇やらミュージカルやらは、まったく勉強する気ないだろ、というレベルの練習をやらかしている。そんなこともあって、授業自体もちょっと変なノリにならないかとか思っていたのだが、面白いことに、本物の役者の前ではかなり真面目に各人が取り組む授業になった。<br />
<br />
カリキュラムは、普通の授業に比べればかなり実践主義だ。一学期の間、5分程度のシーンを二人のペアで演じきることが、一応の目標となっている。授業中は、呼吸、ウォームアップから感情移入、小道具使いから、発音に至るまで、ここまでやってくれるのか、という感じで演技の指導を受ける。他人の演技を見ている時間がかなり長いのだが、段々と演技の水準が上がり、迫力が増す成長カーブを見られるのは楽しい。<br />
<br />
そして、肝心の「権力」に関する部分だが、これがまた、演技だと大袈裟にやることもあり、分かりやすい。基本的に、もし相手に対して高圧的な影響力を及ぼしたい、と思うときには、相手を無視して、低くゆっくり指示するように話し、相手の行く手と会話をさえぎり、基本的に言われていることを受けた会話はしない、というのがスタイルになる。私自身に与えられた役柄は、「19世紀北欧の高圧的な市長が弟を政治的に篭絡する」、というシーン(<a href="http://www.youtube.com/watch?v=KfzBBw4gek8&feature=related">参照</a>の4分半以降)。授業が終わるまでは絶対に本物の例を見ないように、といわれていたのだが、少なくともYoutube上のバージョンよりは、だいぶ高圧的に、怖い人を演じる結果となった。<br />
<br />
同じ脚本であっても、相手を基本的に見下し、何も聞き入れない、というのをやるだけで、大分雰囲気が変わるものだ。一旦こういう雰囲気に没入できると、割とうまく立ち回れる方でもあるので、脚本を丸覚えしてからは、色々と楽しかった。そして同時に、案外皆が、「真面目にやれ」といわれるとうまくできない、という、結構シャイな側面が見られたのが面白かった。<br />
<br />
演劇をしながら感じ、また教わったことは、コミュニケーションは常に明確に、ということだ。良い演技にはそれを構成する必須要素がいくつかあり、その最たるものは「ある場面において、演者は何を伝えたいのかが明確である」ということである。演劇であれば、一つのポーズ、一つ一つの言葉の裏に、どんな意図があるのか、ということにかなり時間をかけて練られている。実生活でも、相手が自分に対して理解がないこと、というのを前提としてみると、一件大袈裟に見えるプレゼンが計算されたものであるんだな、と思えることが、それ以来何度か起きている。<br />
<br />
また、もう一つ大事だと思った学びは、人には色んな意味でエクスキュースが大事だ、ということ。演劇をしながらわかるのは、大人数を前に演技をするほうが、二人きりで練習をするよりも、没入がやりやすくなる、ということである。演技、というマインドセットに自分を置くことは、自分が不慣れなことをやりやすくすることでもある。自分の日ごろの慣習から切り離される、ということ自体が、よくある演劇をやる者の快感の源泉でもあるのだろう。少なくとも、自分にはそのように感じた。<br />
<br />
ガチ演劇、というタイトルの通り、この授業を通じて得たものといえば、ガチ演技とは何か、という教訓である。ただ、よく考えると、演技、とまでは行かなくても、誰しも皆、人の期待に対してある程度の人格を被って生きているもの。心理学を学ぶには、かなり効率的なメソッドなのかも、と感じると共に、ちゃんとした演技のできる役者って、深い職業なんだなあ、と思った。<br />
<br />
<br />
</div>Unknownnoreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2036634291660302361.post-70980668259181149862011-06-05T06:44:00.013+09:002011-06-07T12:45:06.067+09:00Quora創業者の話を聞きながら思ったこと<div dir="ltr" style="text-align: left;" trbidi="on"><br />
<a href="http://b.hatena.ne.jp/entry/http://sutebuu.blogspot.com/2011/06/quora.html" class="hatena-bookmark-button" data-hatena-bookmark-title="Quora創業者の話を聞きながら思ったこと: sutebuu survival" data-hatena-bookmark-layout="vertical" title="このエントリーをはてなブックマークに追加"><img src="http://b.st-hatena.com/images/entry-button/button-only.gif" alt="このエントリーをはてなブックマークに追加" width="20" height="20" style="border: none;" /></a><script type="text/javascript" src="http://b.st-hatena.com/js/bookmark_button.js" charset="utf-8" async="async"></script><br />
<span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">久しぶりのポストになるが、</span><br />
<span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">Quora創業者の一人、ディアンジェロ氏の講演について。</span><br />
<span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">http://www.quora.com/Adam-DAngelo</span><br />
<span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"><br />
</span><br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="http://3.bp.blogspot.com/-pdbZ2leelcY/TeqoSY8P5KI/AAAAAAAATUE/JdJvQbtEVxY/s1600/quora+dangelo.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" height="240" src="http://3.bp.blogspot.com/-pdbZ2leelcY/TeqoSY8P5KI/AAAAAAAATUE/JdJvQbtEVxY/s320/quora+dangelo.jpg" width="320" /></a></div><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"><br />
</span><br />
<span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"><br />
</span><br />
<span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">ディアンジェロ氏、元Facebook CTOで26歳という側面が強調されるけれど、会話の中に感じるストレートなロジックを求める頭の良さが印象に残った。</span><br />
<span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"><br />
</span><br />
<span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">以下、Quoraについてのプレゼンより。</span><br />
<br />
<ul style="text-align: left;"><li><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">今日のプレゼン内容は情報の質について。</span></li>
<li><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">まず、最初にいえること。Web is a Mess。今のグーグルサーチが返す情報は、本当にぐちゃぐちゃしている。グーグルサーチをするときのマインドセットと、ウィキペディアで編集された情報を行き来するときの集中力・心地よさを比較すればよくわかる。</span></li>
<li><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">ウェブでサーチすることは、別にアリだし、5分ほど検索すればそれなりの答えにたどり着ける。しかし、同じトピックについては、世界中でいろんな人が検索しているはずだ。全部あわせたら、かなりの人が、同じプロセスについて時間を浪費している。</span></li>
</ul><div><ul style="text-align: left;"><li><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">ウェブが汚い理由は、現状のサーチがリンクをベースに作られていて、基本的にSEOを考えるなら、物量作戦でとにかく情報をウェブにあげて、自分のコンテンツにリンクさせることが勝ちパターンになっているからだ。</span></li>
<li><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">今の世界では、QuantityはQualityに勝っている。</span></li>
<li><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"></span><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">また、分散された形での情報共有という形態を今日のウェブでは達成するのは、極端に難しい。ほとんどのブログには、対話が存在していないので、読者とのつながりが薄い。</span></li>
</ul><ul style="text-align: left;"><li><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">かなり前のことだが、インターネット黎明期には、いろんな学者がウェブサイトを作って、自分の論文へのリンクや、いろんな知識へのコンテキストを作っていた。けれど、こういうことをやるのはコンテンツを持っていて、かつ、ウェブサイトを作るという手間を惜しまない、ごく一部の人だ。</span></li>
<ul><li><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">我々がfacebookでやったことは、個人のプロフィールページを作るコストを相当低くしたことだ。いろんな人が情報を生産・消費するコストを劇的に減らすことができた。</span></li>
</ul><li><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">Quoraでやりたいことは、これをより広い範囲の知識に拡大し、その効率性を改善すること。</span></li>
</ul></div><div><ul style="text-align: left;"><li><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">実名のユーザーが作るコンテンツ、というのは基本的にクオリティが高い。</span></li>
<li><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">対照的に、Yahoo知恵袋的な情報の質は悪い。単にネット上にいるだけ、という人たちは概して賢くはない。</span></li>
<ul><li><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">知恵袋的なサービスは、質問行為に対してポイントを付与したりしているので、いらない情報を作り出しやすい。</span></li>
<li><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">バッジの付与とかは、情報の質を考えると本当に最悪の方法の一つ。</span></li>
</ul><li><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">Quoraでは、まず、同じジャンルと思われる質問は一つにまとめて、一番良いものを一番上に持ってくる構造になっている。一番上で表彰されるので、良い答えを書く理由付けがある。</span></li>
<li><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">質問項目は本当に多様</span></li>
<ul><li><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">マンモスのクローンはいつ頃可能になるのか</span></li>
<li><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"></span><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">9/11テロの際に建物の中にいた人はどんな経験をしたのか</span></li>
<li><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"></span><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">bit.lyはリビアのドメインだが、差し押さえられたらどうなるのか</span></li>
<li><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"></span><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">マイクロソフトはイノベーションを止めたのか</span></li>
<li><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">といった質問に対して、その分野の第一人者、実際の経験者、社長、元社員等が実名で回答している。</span></li>
</ul><li><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">最終目標は、誰かが「知っている」情報について、誰もが知ることができる世界にすることだ。</span></li>
</ul></div><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">その他</span><br />
<br />
<ul style="text-align: left;"><li><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">基本的に情報の優劣は投票によって行っている。</span></li>
<li><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">最初にユーザーを増やすためには、限定公開の形でバリューを作った。</span></li>
<li><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">事業の最大の課題は、いかにスケールし続けられるか。ほかには、特には危惧していない。ウィキペディアに比べて、ロングテールの知識を対象としているので、あんまりライバルもいない気がしている。</span></li>
<li><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">政治や個人攻撃等については、一定のガイドラインがある。こういうコミュニティには、問題行為を行わせない、政府のような存在が必要。</span></li>
<li><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">最近は景気が良いので、いい人を安く採用することは難しい。基本的に、我々ファウンダー二人のほかに、友人二人を雇って仕事を始めた。エンジニアを口説くには、何か既に成功しそうなプロダクトがないと厳しい。我々の場合、あんまりお金を使いたくなかったので、ビジネス経験はないけど能力がありそうな学生を何人も雇っている。</span></li>
<li><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">分散された情報、というのは、全体としては負けつつあるジャンルだと思っている。長期的には、中央に何かが集まったシステムの方が、それ以外よりも価値が大きくなるだろう。</span></li>
<li><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">今手がけている技術的な領域としては、できるだけ答えに早くたどり着ける仕組みを作ることだけれど、強いプライオリティ、というわけでもない。</span></li>
</ul><br />
<span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"><span class="Apple-style-span" style="font-family: Times;"></span></span><br />
<span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"></span><br />
<span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"></span><br />
<span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"></span><br />
<div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;"><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">情報を持ってる人がえらい、というのは色んな産業・組織が依って立つヒエラルキーである。言い古されたことではあるが、</span><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">ネットの持つ本質は、このヒエラルキーを破ることでもあり、その</span><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">新たな加速ツールが出てきたな、という印象である。</span></span></div><br />
<span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">現状のQuoraでは、テック業界中心の知識が驚くほど充実している。シリコンバレーの労働市場の流動性、そうそうオープンにしても真似はできない暗黙知、繰り返し答えることで生まれるレピュテーションへの期待感、集合知よりも一人の天才の価値、</span><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">といった特性は、シリコンバレーの力学をそのまま体現しているような印象を受ける。</span><br />
<div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;"><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"><span class="Apple-style-span" style="font-family: Times;"></span></span></span></div><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"></span></span><br />
<div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;"><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">この流れは、「情報を囲い込む」ニーズの無いところまでは想像を超えるスピードで敷衍していくことだろう。一方で、極端な例が、外交機密であったり、インサイダー的な業界については、これはまた、ウィキリークスやマスメディアの領域であり続けるのだろう。わからないのは、この二つの間の分水嶺がどのあたりにあるのか。現状のQuoraの勢いが続くことを願うばかりである。</span></span></span></div><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"> </span><br />
<div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;"><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">ちなみに、ビジネススクールの組織行動論の教授の中でも意見対立があるのが、このような情報の水平化に向けた長期トレンドを見越した上で、個人はどのようにリーダーシップを発揮するべきか、というテーマである。Touchy Feelyの授業創設に関わったBradford教授は、基本的には水平型のチーム組織じゃないと、今後の社会ではパフォーマンスは出せない、という強い持論を持っている。それに対して、例えば心理学の大物Gruendfeldは演劇の授業等でも、「理由無く高圧的に接する」「相手の行動に理由・余地を与えない」「会話をしないで、一方的に伝える」といったことはビジネスでは必要で、生きていくには現実的だ、ということを教えている。</span></span></div><div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;"><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">ただ、この問い立ては、あまりに重要な問いの割に、かなり粗いものだという気がしている。ケースバイケースである上に、個人の資質というものもある。また、何がその勝負の「勝ち」を決するのか、という技術や条件次第でもある。大事なのは、誰がそれを持っているのかについて謙虚に考える頭と、一旦決したら鬼のように執行する、というところなので、まあ、そんなことは教わろうとせずに、実践せよ、ということなのだと感じている。</span></span></div><div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;"><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"><br />
</span></span></div><div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;"><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"><br />
</span></span></div><div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;"><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"><br />
</span></span></div></div>Unknownnoreply@blogger.com2tag:blogger.com,1999:blog-2036634291660302361.post-56811475395073610712011-04-13T15:49:00.002+09:002011-04-13T15:54:22.076+09:00New Campus<div dir="ltr" style="text-align: left;" trbidi="on"><div class="separator" style="clear: both; text-align: left;">冬学期は部分使用だった新しいキャンパス、今週より本格始動しました。</div><div class="separator" style="clear: both; text-align: left;">ぎりぎり我々のClass of 2011に間に合った、という印象です。</div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><br />
</div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="http://4.bp.blogspot.com/-6fcePwmR1dE/TaVGOltS5LI/AAAAAAAATQ0/UPRR9UC4nMY/s1600/196.JPG" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" height="213" src="http://4.bp.blogspot.com/-6fcePwmR1dE/TaVGOltS5LI/AAAAAAAATQ0/UPRR9UC4nMY/s320/196.JPG" width="320" /></a></div><br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="http://3.bp.blogspot.com/-624sotdXWMY/TaVGO7Ec0iI/AAAAAAAATQ8/VteEvSa65iM/s1600/203.JPG" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" height="213" src="http://3.bp.blogspot.com/-624sotdXWMY/TaVGO7Ec0iI/AAAAAAAATQ8/VteEvSa65iM/s320/203.JPG" width="320" /></a></div><br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="http://3.bp.blogspot.com/-I041q0Yodi4/TaVGPQf6TNI/AAAAAAAATRE/hNtLQ4tsJzk/s1600/205.JPG" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" height="320" src="http://3.bp.blogspot.com/-I041q0Yodi4/TaVGPQf6TNI/AAAAAAAATRE/hNtLQ4tsJzk/s320/205.JPG" width="213" /></a></div><br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="http://4.bp.blogspot.com/-seL1FXri0Kc/TaVGPvAyBqI/AAAAAAAATRM/IMJ1LNAmw3k/s1600/207.JPG" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" height="213" src="http://4.bp.blogspot.com/-seL1FXri0Kc/TaVGPvAyBqI/AAAAAAAATRM/IMJ1LNAmw3k/s320/207.JPG" width="320" /></a></div><br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="http://3.bp.blogspot.com/-KhdjQDTL-ik/TaVGP3scCwI/AAAAAAAATRU/MPApcq-llv8/s1600/211.JPG" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" height="213" src="http://3.bp.blogspot.com/-KhdjQDTL-ik/TaVGP3scCwI/AAAAAAAATRU/MPApcq-llv8/s320/211.JPG" width="320" /></a></div><br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="http://4.bp.blogspot.com/-rrxsNOGf2m4/TaVHDIlQTgI/AAAAAAAATRg/nPclA-Sq6yQ/s1600/199.JPG" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" height="212" src="http://4.bp.blogspot.com/-rrxsNOGf2m4/TaVHDIlQTgI/AAAAAAAATRg/nPclA-Sq6yQ/s320/199.JPG" width="320" /></a></div><br />
会議室の数が増えたり、ブレストに向いている部屋というのもあるのですが、校舎そのものの配置とか、建物の佇まいは中々のものであります。一年生にとっては、何より独身寮の目の前に校舎ができたので、超Time efficientに勉強ができる、という側面も。<br />
<br />
<a href="http://b.hatena.ne.jp/entry/http://sutebuu.blogspot.com/2011/04/new-campus.html" class="hatena-bookmark-button" data-hatena-bookmark-title="New Campus:sutebuu survival" data-hatena-bookmark-layout="vertical" title="このエントリーをはてなブックマークに追加"><img src="http://b.st-hatena.com/images/entry-button/button-only.gif" alt="このエントリーをはてなブックマークに追加" width="20" height="20" style="border: none;" /></a><script type="text/javascript" src="http://b.st-hatena.com/js/bookmark_button.js" charset="utf-8" async="async"></script><br />
</div>Unknownnoreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2036634291660302361.post-1926100936823736022011-03-10T21:35:00.004+09:002011-03-11T06:42:32.863+09:00TALKこのほど、TALKと呼ばれる名物イベントで喋ってきた。<br />
<br />
このGSBイベント、毎週一人/二人の学生が40-50分程度、自らの過去や未来図を語るというもの。1年生が喋るイベントでは、独身寮の集会部屋がすし詰めになる形で行われる。2年生の場合は、少し離れた学生のシェアハウスに40-50人が集まって、もう少し余裕がある空間で話を聞く形を取る。昨日は、期末のテスト/レポート期間だというのに、同じくらいの学生数が来てくれた。感謝感激である。<br />
<br />
基本的にこのイベントで話されることはプライベートそのものだ。暴れた内容だったり、悲しい話であったり、延々とコメディ・ショーのような話を展開する人もいるし、とにかく多様である。僕はこういうセッティングで話をするときに、割とくだけた形で、とにかくウケを狙いでやることが多い。ただ、今回はしっかりと重い話をしたかったので、その構成は取らなかった。そのため、うまく伝わるものかどうか、かなり緊張していた。<br />
<br />
そして本番。<br />
ネタ重視のオープニングを使いつつも、その後は、ピシャリと静まり返るくらいに重い話をした。その間、爆笑と共に、息を呑むような静けさの観衆とのやりとりがあった。何かを大人数を相手に喋ること自体、それなりの満足があるというものだが、それ以上にコミュニティと一体化する何かを感じた。こっちの人の爆笑は、本当に気持ちがいい(別に日本の場合もそうなのだけど、何というか移入度が違う)。同時に、悲嘆にくれたリアクションの中にも、明確なサポートが感じられる。そんな暖かさに励まされながら、中々オープンにはしないことを知ってもらった、というプロセス自体に輝かしい感情を覚える。1.5年前には想像だにしなかった、その場で感情のバランスからウケまでを考えて喋る、というベタな英語力の向上に、我ながら人は変わるものなのだと思った次第。あっという間に40分の時間が終わり、拍手の中で長友よろしくお辞儀をした。<br />
<br />
このように、お互いを暖かく包む文化に触れるにつけ、GSBというすばらしいコミュニティに身を置くことができてよかったと感じる。こっちに来て2年目にもなると、数あるイベントの中でも、個々人の資質やメッセージが分かる人イベントを重視するようになるが、多少のお世辞はあったにせよ、「信じられないくらい良かった」、みたいなフィードバックをもらう中で、コミュニティからもらった沢山の贈り物のうち、少しだけ還元することができたような気がした。<br />
<br />
<a href="http://b.hatena.ne.jp/entry/http://sutebuu.blogspot.com/2011/03/talk.html" class="hatena-bookmark-button" data-hatena-bookmark-title="TALK: sutebuu survival" data-hatena-bookmark-layout="vertical" title="このエントリーをはてなブックマークに追加"><img src="http://b.st-hatena.com/images/entry-button/button-only.gif" alt="このエントリーをはてなブックマークに追加" width="20" height="20" style="border: none;" /></a><script type="text/javascript" src="http://b.st-hatena.com/js/bookmark_button.js" charset="utf-8" async="async"></script>Unknownnoreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2036634291660302361.post-5693692023911930702011-02-27T22:29:00.059+09:002011-02-28T10:22:45.324+09:00フリードマンの孫と話したこと<div dir="ltr" style="text-align: left;" trbidi="on"><a href="http://b.hatena.ne.jp/entry/http://sutebuu.blogspot.com/2011/02/blog-post_27.html" class="hatena-bookmark-button" data-hatena-bookmark-title="フリードマンの孫と話したこと : sutebuu survival" data-hatena-bookmark-layout="vertical" title="このエントリーをはてなブックマークに追加"><img src="http://b.st-hatena.com/images/entry-button/button-only.gif" alt="このエントリーをはてなブックマークに追加" width="20" height="20" style="border: none;" /></a><script type="text/javascript" src="http://b.st-hatena.com/js/bookmark_button.js" charset="utf-8" async="async"></script><br />
<br />
<br />
かのミルトン・フリードマンの孫である、パトリ・フリードマンと話し込む機会に恵まれた。<br />
<br />
彼は2008年より、Seasteading Institute(<a href="http://seasteading.org/">参照</a>)という、公海上に新しい国家を作るプロジェクトを推進している。前職は、驚くべきことにグーグルのエンジニアであった。同財団のドナーは例のピーター・シエル。リバタリアン資産家のぶっとんだ夢想を、リバタリアンの神様の子孫が叶えるという試みが平然と進められている。シエルの授業で彼が1時間ほどのゲスト講義をやった日の夜、シエルの邸宅で行われた小規模パーティーにて、長いこと話し込む機会があったのだった。<br />
<br />
パトリ・フリードマンの発想の根幹には、国家や民主主義には競争が必要であり、革命以外の形で中から変えることは難しい、という強い信念がある。国家には多様なスタイルがあるはずだが、例えば小さい規模で国家のモデルをいくつも実験・競争させるといったことは、現実には行われていない。ソビエトが失敗したときは、その過程でものすごい数の人たちが殺されたり鬱になったりしたけど、あれは本当は100人の国家であれば数人が死ぬだけでよかったはずだ、というもの。<br />
<br />
経済学の一領域である公共選択論にも言及していた。この学問体系の中では、理想的な政府の設計者が色々と制度を変えられることが前提されているが、その想定はあまりにフィクションに近く、個人にも国家の選択の自由などないではないか、という点である。だから、国にはもっと多様な選択肢があるべきだ、と。<br />
<br />
ロジカルには正しい。正しすぎる。そして、誰もが妄想して諦めることなのかもしれない。その解決策はある意味危険だし、暗殺のリスクだって出てくる。国を作る者には、渡ってきた橋(育ってきた国)を燃やすくらいの覚悟が必要というもの。彼も授業で言っていたのだが、世界に失うものがある人には向いていないようなアントレプレナーシップ、なのだと。<br />
<br />
ただし、リバタリアンのジェダイである彼には、この夢を叶えることの方が大事なのだそうだ。ハイテンションでキャピキャピ話す彼を見ていると、何というか「大うつけ者」という称号がふさわしく感じられてくる。凄い。オーラというよりも、若干の狂気すら感じる。<br />
<br />
だんだんと、僕のリサーチャー魂にも火が点く。<br />
好奇心に任せて、ありとあらゆることを聞いてみた。<br />
<br />
<br />
<b><u>Q:国家、への参入コストっていくら?</u></b><br />
まず、土地。これは地上の世界では獲得することはできない。だから、海上が我々のフィールドになった。カジノのクルーズ船などが良い例だ。彼らは、国籍的にはどこにも属さない扱いを受けている。一番安い、サステイナブルな大型船は15-20百万ドルもあれば作れる。<br />
<br />
<b><u><span class="Apple-style-span" style="-webkit-text-decorations-in-effect: none; font-weight: normal;"><b><u>Q:</u></b></span>自分で国を作るの?</u></b><br />
今はまだ構想中で、様々なプロジェクトを募集している段階。既に候補者には結構な数がいて、今度ホンジュラスで起「国」家サミットをやる予定。<br />
ほかにも、海洋住宅に関する懸賞つきプロジェクトなどを主催している。自分は、最初は一連の制度の調整に注力しようと思っているけど、数十個の参入者が出てきた暁には、ぜひ、自分でも一つやりたい。<br />
<br />
<b><u><span class="Apple-style-span" style="-webkit-text-decorations-in-effect: none; font-weight: normal;"><b><u>Q:</u></b></span>侵略等に対する安全保障の問題はどうやって解決するの?</u></b><br />
おそらく、国家というステータスを獲得できた際には、米国との間で安全保障条約を結ぶのが良いのだろう。核兵器の開発は今は(笑)考えていないし、麻薬の輸出だってたぶんやらない。<br />
<br />
<b><u><span class="Apple-style-span" style="-webkit-text-decorations-in-effect: none; font-weight: normal;"><b><u>Q:</u></b></span>国家としてのビジネスモデルはどう考えるのか?</u></b><br />
世間ではよく、国家を非営利のものとして考えることが多い。だが、本当は営利機関として考えた方が適切な場合もある。<br />
現実的だと考えているのは病院ビジネスだ。クルーズ船の上に病院を置く。そして、例えばサンディエゴ近海に停泊して、インド人の医師を雇って治療を行ったりすれば良い。同様にニューヨークの近海に、クルーズ船病院をもう一つ作って、共和国的な位置づけにすればよいと思っている。米国内の制度の訴訟コスト等を考えれば、医療コストが相当に下げられるので、それだけでも大きな収入源にはなるはずだ。<br />
<br />
<b><u><span class="Apple-style-span" style="-webkit-text-decorations-in-effect: none; font-weight: normal;"><b><u>Q:</u></b></span>タックス・ヘイブンはビジネスモデルにはなるの?</u></b><br />
ケイマンやバミューダ等、世界には沢山のタックス・ヘイブンが既にあって、それと競合することは難しい。新規参入者に、タックス・ヘイブンとしての競争優位はないだろうし、いかんせん資本は最も速く世界を移動できる。それに対して、例えば病人などは、そんなには速く移動できない。<br />
<br />
<b><u><span class="Apple-style-span" style="-webkit-text-decorations-in-effect: none; font-weight: normal;"><b><u>Q:</u></b></span>これだけ多くの課題をどうやって解決していくの?</u></b><br />
漸進主義しかないと思っている。多分正しい民主主義の形なんてないだろうから、やりながら考えるしかない。普通のベンチャーと一緒。<br />
<br />
<b><u><span class="Apple-style-span" style="-webkit-text-decorations-in-effect: none; font-weight: normal;"><b><u>Q:</u></b></span>尊敬している政治家って、いる?</u></b><br />
今のSeasteadingの発想のモデルは、シンガポール。だから、リー・クワンユーが自分の中では熱い。彼の伝記の新バージョンを、また買っちゃったよ。<br />
<br />
<br />
そして、話題は日本のマクロ環境について、に必然的にシフトしていった。<br />
1)日本はなんで高齢化が見えていたのに30年近く対応してこなかったのか<br />
2)債務レベルが対GDP200%になっても何故平気でいられるのか<br />
3)なんで賦課方式の公的な年金・医療制度が、今の日本で成立するのか<br />
等々。<br />
<br />
僕は、これらの質問に対して、考えていることを素直に答えた。<br />
話をしつつ、不思議な感慨に囚われた。彼の先祖のDNAというか、どうしてもミルトンの幻影と会話をしているような気がしてならなかった。<br />
<br />
僕が、市場にかかわる仕事をするようになった一つのきっかけは、ほかでもない「資本主義と自由」があったからである。その中で繰り返し述べられる一つの純粋な思考回路に照らして、自分が日本の現状についての弁明をしているような気分になった。<br />
現存するどんな国家であっても、リバタリアンのロジックに対しては、ある種の弁明を強いられる。日本には、その理由付けがあるのか、過去の輝かしい成長の実績は弁明をしない理由になりえるのか。初対面なのに熱心に関心を示してくれる彼の眼を見ながら、そんなことを考えていた。<br />
<br />
スタンフォードのフーバー研究所には、過去から多様な経済学の偉人(日本人を含めて)が在籍してきた。シリコンバレーの空気を日夜吸収してきた中で、ふと、こうしたリーダーたちの根幹に佇む自由主義の存在と、果たして同じくらい奥深い何かが日本のリーダーにはあるのだろうかという怖い疑問を、感じた一夜だった。<br />
</div>Unknownnoreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2036634291660302361.post-60649401677528502062011-02-20T07:11:00.006+09:002011-02-20T07:31:00.687+09:00フラット化した世界でも、国境の壁は高い<div dir="ltr" style="text-align: left;" trbidi="on"><a href="http://b.hatena.ne.jp/entry/http://sutebuu.blogspot.com/2011/02/blog-post.html" class="hatena-bookmark-button" data-hatena-bookmark-title="フラット化した世界でも、国境の壁は高い:sutebuu survival" data-hatena-bookmark-layout="vertical" title="このエントリーをはてなブックマークに追加"><img src="http://b.st-hatena.com/images/entry-button/button-only.gif" alt="このエントリーをはてなブックマークに追加" width="20" height="20" style="border: none;" /></a><script type="text/javascript" src="http://b.st-hatena.com/js/bookmark_button.js" charset="utf-8" async="async"></script><br />
<br />
3月下旬のジャパン・トリップに向けての作業が慌しくなってきた。<br />
ミーティング先は、観光をする余裕がないくらいに埋まり、そうそうたる人たちに会えそうなので楽しみな限り。<br />
ただ、それ以前の渡航ビザの手続きで、かなり長い時間を準備や調整に費やしている。<br />
<br />
日本への渡航ビザの手配を行うのは初めてだ。<br />
ひょっとすると、こんな簡単な手段があるよ、というのもあるのかもしれないのだが、(少なくとも私にとっては)難易度が高い。<br />
<br />
まず、外務省のビザに関するウェブサイトを見てみると、ビザを必要としない国の一覧がわかる。<br />
http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/visa/index.html<br />
欧州や米国大陸の多くの国がカバーされており、先進国といえる国では、だいたい3ヶ月以内の渡航であればビザが免除されていることが分かる。<br />
<br />
ただ、上記は主に先進国の話。中国、ロシア、インド、ブラジルは含まれていない。BRICsは、今後の経済成長の主役ではあるのだが、こういった国は入っていない(*1)。<br />
<br />
<div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;"></div><div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;"><br />
</div><div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;">(一応書いておくと、日本のビザ免除政策について何か言いたいわけではない。たとえば、米国はビザ免除の対象国リストは、日本よりもずっと小さい(<a href="http://travel.state.gov/visa/temp/types/types_1262.html#4">参照</a>)し、シンガポールだって結構厳しそう(<a href="http://app.mfa.gov.sg/generator/asppages/london/visaAppReq.asp">参照</a>))</div><div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;"><br />
</div><br />
ビジネススクールには、BRICsの学生も多く(学校が意識的に多くしている面もある)、前述のとおり我々のトリップ参加者にも何名か、ビザが必要な学生がいる。その中でも米国のグリーンカードを持っていない学生への要求は、結構大変なものだ。グリーンカードを有さないロシア人の学生の場合、パスポートのほかに求められる資料として、以下、がある;<br />
<br />
<ul style="text-align: left;"><li>日本での受け入れ人が記入する保証書・招聘書</li>
<li>招聘人の所属する企業の登記謄本もしくは(上場企業なら)四季報のコピー等。個人の場合は、納税証明書</li>
<li>「日本語」で書かれた旅程表</li>
<li>過去3ヶ月の銀行預金残高を示す書類</li>
<li>修学旅行を学校が主催していることを示すレター(訪問先や保証人情報込み)</li>
<li>米国の入国関連書類(ビザ、I-94、I-20)</li>
<li>申請用紙を二通</li>
<li>写真二葉</li>
</ul>(ケースバイケースなので、必ず領事館に問い合わせください)<br />
<br />
受け入れ人にも、何らの招聘を行う理由が必要で、赤の他人、というわけにはいかない。日本語で書かれた旅程表も、必要な人数分を作っていて思うのだが、日本側の協力者にも割と負担がかかる作業になる。<br />
<br />
平たく言うと、日本に縁もゆかりもないけど、関心がある成長市場の人たちが、気安く日本には来れないのだ。国境を越えること、の意味が単純にビジネスや観光という枠組みで割り切れないことは重々承知だが、たとえば<br />
<br />
<ol style="text-align: left;"><li>ふらっと観光で来て貰って、日本を好きになってもらう</li>
<li>投資家として招いて、方向感を持ってもらった上で、日本の資産を買ってもらったりとか、工場を見てもらった上で新興国市場での提携を打診してもらう</li>
</ol>といったことが、彼らは気軽にはできない。一方で、我々日本人が、たとえばインドやブラジルに行くときも、やっぱりビザは必要なのだけど、パリやニューヨークだったら、(ESTA等の少々の手続きは別として)この手間は必要ない。この非対称性は、考えるほどに重いものなのだと感じる。<br />
<br />
20年ほど前、家族旅行でフランスからスイスへ向かうバスに乗ったことがあった。途中、国境に差し掛かると、バスの中に検査官が乗り込んできて、前方の座席から、入念に一人ひとりのパスポートのチェックが行われていった。検札という感じではなく、かなりじっくりと、声を荒げながら検査が進む。その間、約15分ほど。<br />
そして、最後部の座席に座っていた我々が4冊のパスポートを差し出した瞬間、検査官の表情が柔和なものへと変わる。ああ、日本人は別にいいよ、Welcome to Switzerlandと中身も確認せず、彼はバスの入り口の方へと引き返していった。<br />
<br />
ロシア人の友人と話しつつ、こんな経験が脳裏を過ぎる。一連の手続きをしながら、彼らに「面倒な手続きが多くてごめんね」と伝えると、『いや、もう慣れっこですよ。僕がロシア人に生まれた責任みたいなもんだから(笑)』と言われた。自分は、生まれながらにして、世界で一番くらいに恵まれたパスポートを持てる立場。頭では分かっているけど、現実に接しないと感じ得ないことだ。<br />
<br />
蛇足的にだが、<br />
日本に、観光立国・投資立国の側面を増やすとするならば、こういった手間隙をかけてでも、来たい、見たい、感じてみたい、と思われるだけのソフトパワーをアピールすることが必要だ。個人的に、これは実力の問題というよりも、広報や見せ方の問題なのだと思っているし、もうちょっとうまくやる方法はあるよね、という気もしている。インドなんか、これだけ見て行くこと決めたら、だいぶ痛い目遭うよ、という位にかっこいいCM流しているんだし。日本も外国人の映画監督とか作って、超ナショナリスティックな観光映像とか作ってみればいいのにな。Yokosoキャンペーンは、ちょっと伝統系に寄り過ぎている気がする。<br />
<br />
<iframe allowfullscreen="" frameborder="0" height="390" src="http://www.youtube.com/embed/rNWeBVBqo2c" title="YouTube video player" width="480"></iframe><br />
<br />
(*1)<br />
日本語のページと<br />
http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/visa/index.html<br />
英文のページのフォーマットが違うのが少し気になったり(中国のボタンがない)、<br />
http://www.mofa.go.jp/j_info/visit/visa/index.html<br />
必要な書類も、ケースバイケースなので、海外の領事館に電話して問い合わせることが必須だったりと、逆の立場で考えたら、中々大変なのです。<br />
<br />
</div>Unknownnoreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2036634291660302361.post-42630842037355601472011-01-31T19:36:00.009+09:002011-02-01T19:23:17.638+09:00日本の財政と、海外留学について<div dir="ltr" style="text-align: left;" trbidi="on">(加筆・修正しました)<br />
<br />
<br />
日本国債の格下げを受けて、日本国内では財政のサステイナビリティの議論が再燃している。<br />
<br />
今学期履修しているDuffie教授(*1)の言葉を借りるまでもないのだが、格付け会社の判断というのは、多分に事後的に行われるものである。正直なところ、それを見て、いまさら何か新しいことが起きたかのように考えるのは間違っているし、もっと日ごろから、そこそこ事情通のMBA学生なら誰でも知っている日本の債務問題については、真正面からの議論が行われるべきだと思う。<br />
<br />
この話題、お花畑展開的には、今から経済に大きなインパクトを与えることなく、歳出を上回る歳入を確保し(もしくは経済成長により)、債務対GDPの比率を下げていくことが、本当の大筋になるはずなのだが、今の世の中でそれをしっかりと示せている人は、たぶんいない。なので、将来的には、昔から言われているような長期金利の上昇と、結果としての悪性インフレによって、解決が図られる、というのが、もはや平均的な見方なのではないだろうか。<br />
<br />
インフレが起きる過程では、日本円は下落せざるを得ない。たとえば、債務対GDPを半分にするためには、物価は2倍に、円ドルレートは今の2倍になる必要がある(これでも落ち着いたケース)。そうすると、海外の大学院に通うための値段は、今から見ると2倍になる。あと、インフレが急速に進む中では、値上げのペースが物によって異なってくる。日ごろ使うもの(分かりやすい例が、トイレットペーパー)についてはすぐに値段が上がる一方、例えばパチ物のバッグとかは、そうは値段を上げられないだろう。実は、同じことは人材についてもあてはまるので、利用価値の高い社員と低い社員で、給料がだいぶ異なってくる可能性だってある(一社内では横並びかもしれないけど、会社間ではたくさん差が出てくるだろう)<br />
<br />
<br />
<div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;">さて、上述の展開を踏まえたうえで、日本にとって、海外留学が持つ意味について考えてみたい。</div><div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;"><br />
</div><br />
<br />
<b>1)現在留学中の人たち</b><br />
<br />
まず、日本から円建てで定額の送金を得ている人たち(奨学金の類に多い)は即座に困ることになる。大急ぎで、こちらでの生活費を補う手段を探す必要が出てくるだろう。奨学金の財団の中でも、体力があるところは情勢を見て金額を増やしてくれるかもしれないが、すぐにその決断が行われるかはわからない。場合によっては、困っている修士生に対して、地域の日本人会等でカンパを募るようなこともあるのかもしれない。<br />
<br />
ただし、Ph.Dを取りに来ている学生の場合、2年目からはTAやRA、フェローシップ等の名目で生活費や授業料の免除、といった形で生活費の心配は少なくなることが多い。この立場にいる人たちにとっては、さほど大きな心配はなく、むしろ後述する理由により「留学しててよかった」という結果が訪れる可能性も高い。<br />
<br />
MBA学生(私費留学)の場合<br />
大学からの授業料の免除等の恩恵に与ることはあまりない。したがって、こちらでの授業料の借金がドル建てで行われる以上、日本に帰って円建てのお給料が支払われる会社で働くと、返すのにかかる期間が(2倍とはならないだろうけど)当分は長くなるかもしれない。これは、その業界の賃金構造や、物価に連動してどれくらい賃金上昇が行われるのかにもよるのだけど、目先は結構苦しくなることになるだろう。<br />
一方、海外で働く気満々の場合は、この事態はその方向性を決める最後の一押しとすらなりうる。日本国内の経済が混乱し、賃金もさほどは早く対応してこない中で、ドルやアジアの通貨等で働けば、もともと発生している借金に対しては、ある程度想定どおり返済をすることが可能になる。<br />
<br />
<b><br />
</b><br />
<b>2)留学し終わって、日本国内でドル建ての債務を抱えている人たち</b><br />
<br />
結論から言うと、一番大きな被害を受けることになるのかもしれない。日本で円建ての給料をもらい、ドル建てで返済をしている人たち。単純に、円ベースで見た借金の額が増えることになる。もちろん、海外で職を見つけられるならば別の話ではあるが、学生のジョブサーチに比べれば選択肢は格段に少ないのは事実である。なので、とりあえず円がかなり強い今のうちに、できるだけ早期の返済をお勧めするほかない…<br />
<br />
<br />
<b>3)これから留学しようとしている人たち</b><br />
<b><span class="Apple-style-span" style="color: red;"><br />
</span></b><br />
<b><span class="Apple-style-span" style="color: red;">本記事で一番触れたいのは、この層について。</span></b><br />
実は、インフレが来つつも、国内の教育費や賃金の調整がゆっくりになると想定される中では、下記の変化があると思われる。<br />
<ol style="text-align: left;"><li>初期の反応として、一般的な留学生の数は減るであろう。日本国内での、海外留学向けに貯められていた資金の購買力は減少するし、財団が奨学金を出す体力も減ることになる(資産運用次第ではあるが)。</li>
<li>中長期的には、海外に向けて飛び出す若者は増えると思われる。財政危機を迎えた国というのは、生きていてもつらいものだ。現役世代に対して、増税、高金利、社会保障費の厳しい見通しという苦悩が増える中で、日本で生きていくメリットは、絶対水準では下がらざるを得ない。よって、才能がある人は海外に出るだろうし、おそらくしばらくは戻ってこないだろう。現在留学している人たちも同様で、帰ってもあまり楽しくなさそうな人生と、キャリアを最も磨くべき時期に日本市場に向かうくらいなら、こちらに留まるだろう。このような選択の結果、途上国の教育問題でよく課題になる、Brain Drainが本格化することが、考えられる。既に起きているフシもあるが、日本でもっとも優秀な層から、人材は逃げていくことになる(*2)。</li>
<li>2.の効果が、日本国内の社会の利益になるのかは、これからの社会の変化次第といえる。留学生が増えること自体は、在外人の視点からはマシに思える状態なのかもしれない。ただし、中国人学生や、インド人学生が見せているような、「ウミガメ」現象(母国への人材の還流)が発生して、もっとも優秀で、海外で研鑽を積んできた層が、日本を再度盛り立ててくれるかは疑問である。中印の場合は、まだ国に伸びしろがたくさんがるが、日本の場合は成熟国かつ、(産業にもよるが)ビジネスの参入障壁が色んな所で高い、ということもあって、期待しにくい。</li>
<li>結局のところ、3.の問題を解決するには、優秀な人材に報い、例えば20代、30代のうちから大会社の役員級の裁量(と報酬)を与えられる環境が生まれるしかない(勿論実績を示せた場合)。今、日本にある選択肢は、外資系企業やベンチャー企業等、限られているのが実情で、主流の企業でもこれを行わない限り、日本の底力の変化を見ることはなかなか難しい。</li>
</ol><div>日本が困窮する中で、それを立て直せる人たちに、日本は旧来の世界観からしたら「媚びる」制度を受容する必要がある。</div><div>「海外で活躍できる」優秀な層、というのは、いわゆる税制に対するブラックジョークである「逃げられないから課税される」層の対極にいる人たちだ。一流の人材が集まって努力するよりも、稀代の天才が生むことができるものの方が重宝される社会の中では、この層をないがしろにはできないし、むしろ国家のお客さん、とすら言える。一番それを露骨にやっているのはシンガポールだし、アジア各国にある特区だってそうだし、シリコンバレーだってその一類型といえる。本物のタレントを、日本に引きよせる制度を作れるかどうかが、財政危機後に日本がプレゼンスある国になれるかを決める、唯一の要素である気がする。</div><div><br />
</div><div>また、今世紀も来世紀も、資源の無い日本には「世界に売れる」ものを作るという宿命がある。世界の経済成長の大半を新興国が担う中、製造業に求められるニーズも、「日本の技術・消費者に育てられた」では厳しい。幸いにも、新興国のニーズや制度の標準を決める人たちは、先進国に学びに来ている人たちであり、稀代の天才じゃなくっても、こういう人たちとお知り合いであり、いざとなったときに広い意味での外交ができることが、国の戦略として必至であると感じる。</div><br />
<a href="http://b.hatena.ne.jp/entry/http://sutebuu.blogspot.com/2011/01/blog-post_31.html" class="hatena-bookmark-button" data-hatena-bookmark-title="日本の財政と、海外留学について :Sutebuu Survival" data-hatena-bookmark-layout="vertical" title="このエントリーをはてなブックマークに追加"><img src="http://b.st-hatena.com/images/entry-button/button-only.gif" alt="このエントリーをはてなブックマークに追加" width="20" height="20" style="border: none;" /></a><script type="text/javascript" src="http://b.st-hatena.com/js/bookmark_button.js" charset="utf-8" async="async"></script><br />
<br />
*1 GSBではあまり多くは無い金融市場そのものを扱うDebt Marketsを担当する名物教授。ただし、彼自身がムーディーズの取締役をかねているので、上記は業界的水準では常識だが、一般的には利益相反も含んだ発言といえる。<br />
<br />
*2 スタンフォードの場合なら、多くのケースでMBAの留学費用は大学経由でCo-signerなしで借りることができる(<a href="http://www.gsb.stanford.edu/mba/financial_aid/">参照</a>)。Ph.D志向であっても、頭脳の自信さえあれば、これも奨学金等を駆使して、なんとしてでも一年間食いつなぐ手段は確保してくるだろう。研究者の場合、ポストも予算も限られた日本国内の研究環境に比べれば、最終的に競争に負けるリスクを取ってでも、こちらに来る理由は多い。<br />
なお、研究者向け海外留学については、ぜひぜひ米国大学院学生会(<a href="http://gakuiryugaku.net/">リンク</a>)へ<br />
<br />
<br />
<div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;">(本ブログに記載された内容は私個人としての意見・見解であり、所属する組織の意見・見解と一致するものではありません )</div></div>Unknownnoreply@blogger.com1tag:blogger.com,1999:blog-2036634291660302361.post-1472782087066450712011-01-24T06:14:00.005+09:002011-02-01T17:15:41.613+09:00人は見た目が九割、場合によっては十割<div dir="ltr" style="text-align: left;" trbidi="on"><br />
<br />
今学期、座っただけで気分が高揚する授業を履修している。目の前の講師は、資産額二千億円超にして、まだ三十代の投資家。後述する理由のために、名前は伏せておこう。調べればすぐわかる。<br />
<br />
彼の教える内容は主権について。<br />
今週のテーマは貨幣とバブルについてであり、南海泡沫事件や金本位制、ネットバブルの話が扱われた。歴史や人類の根本欲求に照らし、もし国を作るとしたら、これらの要素をどう考えるべきか。このテーマに沿って、授業はエネルギッシュに進行していた。<br />
<br />
そして、彼本人のバブル体験談。彼の、いまや大変有名なベンチャーが韓国に行った時、あまりの投資需要の強さでわらわらと色んなファミリーが接近し、帰りの空港までの間だけでも三人から投資させて下さい、と拝まれまくったのだそうだ。空港でもその人たちが勝手にファーストクラスのチケットを購入、帰ったら何もサインしていないのに五億円が口座に振込まれていた、などなど。<br />
<br />
さて、彼の授業に登壇する際のファッションは決まっていて、開けすぎだろ、と思う程の胸ボタンを開けたシャツとスーツ。若干紅潮した顔が、迫力を伝えてくる。しかし、木曜日の授業の間、私は全くその迫力を感じることがなかった。授業開始後、30分ほどが経過したときに気づいたのだが、<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<b><span class="Apple-style-span" style="color: #cc0000; font-size: large;">チャックが全開である。</span></b><br />
<br />
<br />
<br />
<br />
男性諸兄は分かるだろうが、<br />
チャックというものは左右というよりも上下構造になっており、座ったりしない限り、開いていても、本人から見て右側の人以外には気付かれにくい。私が座していたのはまさにその右サイド。<br />
横に座る学生の目線は講師の上半身に集中しており、我々の後ろにも学生はいない。つまり、気づいているのは、クラスで自分だけ、という可能性が濃厚である。<br />
<br />
チャックの中からは、何というか自己主張の強いパーツ(太ももなど)が顔を覗かせていた。しかし、手を挙げて指摘するわけにも行くまい。何かメモを渡せないかとも画策したが、そのタイミングも訪れることはないだろう。<br />
それにしても、自信満々のビジネスマンがエネルギッシュに話をしていて、チャックが全開というのは、想像を超えて笑いを誘うものだ。こらえるのがつらい。もう何を喋っていても連想がチャックに及ぶ。そして、金融政策(*1)の話をされている時に、その時、は来た。彼が口走った言葉は<br />
<br />
Discount Window<br />
<br />
日本人以外には通じない、社会の窓という表現とのコラボ。何をディスカウントするの、とか考えながら悶絶しそうだった瞬間に授業が終わった。<br />
授業後、頃合を見て言おうと思ったら、彼はそそくさと帰ってしまった。<br />
<br />
<br />
<br />
ということで、男性はプレゼンの前に社会の窓の確認をしましょう、というお話でした。<br />
<br />
<iframe class="hatena-bookmark-button-frame" frameborder="0" height="50" scrolling="no" style="height: 50px; width: 50px;" title="このエントリーをはてなブックマークに追加" width="50"></iframe><script async="async" charset="utf-8" src="http://b.st-hatena.com/js/bookmark_button.js" type="text/javascript">
</script><br />
<br />
*1 なお、まともに面白かった話として、バブルの引き締めを行う中央銀行総裁ほど厳しいポジションはない、という話もありました。私も笑いをこらえつつ、日本でも未だに総量規制をタイムマシンで止めようとする映画がありますよ、みたいな発言をそういえばしていた。</div>Unknownnoreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2036634291660302361.post-22066564836073943742011-01-14T14:21:00.003+09:002011-01-14T14:31:00.340+09:00新キャンパスお目見え<div class="separator" style="clear: both; text-align: left;">新キャンパスの利用が先週から部分的に開始。私の場合、GSBの授業4コマのうち、1つのみがここなので、あんまり生活は変わりません。むしろ、駐車場が適切な距離にないので、苦労しているような感じ(*1)。</div><div class="separator" style="clear: both; text-align: left;"><br />
</div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="http://1.bp.blogspot.com/_cGbPljn_pXw/TS_bx3BgSdI/AAAAAAAASwo/_Zd431PD4Ss/s1600/5353902384_2e5eb990ef_b.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" height="240" src="http://1.bp.blogspot.com/_cGbPljn_pXw/TS_bx3BgSdI/AAAAAAAASwo/_Zd431PD4Ss/s320/5353902384_2e5eb990ef_b.jpg" width="320" /></a></div><div class="separator" style="clear: both; text-align: left;"><br />
</div><div class="separator" style="clear: both; text-align: left;">当初はもっと早くできるよ、といわれ、金融危機で遅延されて、下手したらお目見えできないんじゃないか、とまでいわれていたのですが、無事、ここで授業を受けることが出来た。</div><br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="http://2.bp.blogspot.com/_cGbPljn_pXw/TS_byfEWE5I/AAAAAAAASws/IZJj9o87ess/s1600/5353287889_71c456a3dc_b.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" height="240" src="http://2.bp.blogspot.com/_cGbPljn_pXw/TS_byfEWE5I/AAAAAAAASws/IZJj9o87ess/s320/5353287889_71c456a3dc_b.jpg" width="320" /></a></div><br />
まだ、部分的に完成しているだけなので、まだ教室と小さなスナックコーナーの利用に限られているところです。正直なところ何が違うのか、といわれると、さほどはない(一部のミーティングルームを除く)わけですが、まあ、うれしいかな、という程度。椅子はロースクール(部屋によっては全てアーロンチェア)に比べれば普通だし、別に教壇と椅子、ホワイトボードという関係はあまり変わらないわけであります。<br />
<br />
なお、たまに、受験中の方から、新キャンパスになることについてエッセイで触れるべきか、と聞かれるのですが、個人的には「断じて意味はない、むしろ文字数分ムダ」というのが正しい答えかと思われます。GSBについてではなく、自分を持ち上げることに全要素を費やしてくださいませ。<br />
<br />
<br />
ちなみに、紹介のビデオは以下の通り。<br />
<object height="385" width="480"><param name="movie" value="http://www.youtube.com/v/Cp7HjeJRMUQ?fs=1&hl=ja_JP"></param><param name="allowFullScreen" value="true"></param><param name="allowscriptaccess" value="always"></param><embed src="http://www.youtube.com/v/Cp7HjeJRMUQ?fs=1&hl=ja_JP" type="application/x-shockwave-flash" allowscriptaccess="always" allowfullscreen="true" width="480" height="385"></embed></object><br />
<br />
*1 駐車場の確保は結構難題。旧GSB校舎の裏側にはそれなりにスペースがあるのだが、少し離れた場所で授業があると、移動時間をちゃんと見ないと大変な目に遭う。年間800ドル弱駐車場代取る割に、あんまり便利なところのスペースがないんです。Unknownnoreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2036634291660302361.post-61966937885705973402011-01-11T18:04:00.005+09:002011-01-11T18:07:52.635+09:00冬学期の履修状況冬学期が1月3日に始まり、下記の履修スケジュールを確定。<br />
<br />
①コーチング/メンタリング 月・金 10:00-11:45<br />
②ハイ・パフォーマンス・リーダーシップ 月・金 13:15‐15:00<br />
<div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;">③債券市場(Duffie) 月・金 15:15‐17:00</div><div><br />
</div>④行動ファイナンス 火・木 10:00-11:30<br />
⑤中国語会話 火・木 13:15-14:05<br />
⑥技術的変化と主権(Peter Thiel) 火・木 14:15-15:45 <br />
⑦インフラと破壊的テクノロジー 火 19:00‐20:15<br />
⑧現代の企業法務 木 16:15-18:15<br />
<br />
なかなかヘビーです。<br />
<br />
①コーチングでは隔週ベースで3人の一年生とのセッションが、②の通称HPLでも毎週2.5時間の相互学習セッションがある。①と②を通じて、前学期の<a href="http://sutebuu.blogspot.com/2010/12/blog-post.html">Touchy Feely</a>で得た経験をベースにより実践的なトレーニングを行い、よりプロフェッショナルに近い環境下での影響力を磨く位置づけ。<br />
<br />
個人的な楽しみは何と言っても⑥。ペイパルマフィア(<a href="http://blogs.itmedia.co.jp/repedant/2008/11/paypalpaypal-d8.html">参照</a>)のドンとして君臨するピーター・シールが、なぜか(笑)国家についてロー・スクールの教鞭を取る主権論である。ヘッジファンドを運用しつつ、Facebookを始めとする数々の著名企業のシード投資家でもある彼は、思想面では弩の付くリバタリアン。自由至上主義に基づく海洋コロニーに投資したりと、投資の世界でも思想の世界でも暴れ放題である。<br />
彼は、インターネットや新興国の隆盛を通じて、経済や個人の活動が過去とは全く異なるスピードで変化する中、既存の国家の枠組みでは、インフラ供給や制度変化が疎かになることを予見している。授業のリーディングで課されているのも、SF本と経済/哲学の古典のミックス。授業を通じて、彼が意外と常識的でありながら、どのポイントで攻撃を仕掛けようとしているのか、見極めていきたい。<br />
<br />
加えて、⑧も密かな楽しみ。元SEC委員のグランドフェスト教授(ロースクール)が、企業にとっての法務の位置づけを再考するというもの。エンロン、タイコ、エクソンモービルといった、法務やコンプライアンスに関する象徴的な事件の当事者を呼んで、好き放題質問をして良いという授業。<br />
<br />
これに加えて、③、④のような定番のファイナンスの授業で、どれだけしっかりと勉強をしておけるか、が今学期の課題ですね。Unknownnoreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2036634291660302361.post-84983973447704442192010-12-31T22:35:00.057+09:002011-01-01T15:56:50.123+09:00西海岸で紅白を見ながら米国西海岸時間ではまだ大みそか。本年もお世話になりました。<br />
GSB生活も残り半年弱、来年もどうぞよろしくお願いします<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
紅白を見ながら、気付いたことが二つ。<br />
<b><u><br />
</u></b><br />
<b><u>このマンネリズムはどこから来ているのだろう</u></b><br />
<br />
どんどん肌が若返るベンジャミン・バトン状態の男性歌手を見ながら、何だか毎年同じものを見ているような気がしてきた。<br />
<br />
<a href="http://1.bp.blogspot.com/_cGbPljn_pXw/TR7Elx_NADI/AAAAAAAASv4/ra1AG4jpRB8/s1600/shutsujou.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" height="240" src="http://1.bp.blogspot.com/_cGbPljn_pXw/TR7Elx_NADI/AAAAAAAASv4/ra1AG4jpRB8/s400/shutsujou.jpg" style="cursor: move;" width="400" /></a><br />
<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="http://4.bp.blogspot.com/_cGbPljn_pXw/TR7ElnOOPSI/AAAAAAAASv0/ffPhMyzoQ2A/s1600/saiko.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" height="240" src="http://4.bp.blogspot.com/_cGbPljn_pXw/TR7ElnOOPSI/AAAAAAAASv0/ffPhMyzoQ2A/s400/saiko.jpg" width="400" /></a></div><br />
<div style="text-align: right;"></div><div style="text-align: right;"><br />
</div><div class="separator" style="clear: both; text-align: right;"><a href="http://4.bp.blogspot.com/_cGbPljn_pXw/TR7HPQD90oI/AAAAAAAASv8/Ri8QRm43q-4/s1600/hatsu.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" height="240" src="http://4.bp.blogspot.com/_cGbPljn_pXw/TR7HPQD90oI/AAAAAAAASv8/Ri8QRm43q-4/s400/hatsu.jpg" width="400" /></a></div><div style="text-align: right;">(出所:各年のウィキペディア記事)</div><br />
<div>同じ人を出すニーズがあるのは分かるのだけど、平均出場回数はどんどん上がってるし、初出場が減るのはやっぱりつまんない。</div><div><br />
</div><div>1990年の初出場の人たち(<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AC%AC41%E5%9B%9ENHK%E7%B4%85%E7%99%BD%E6%AD%8C%E5%90%88%E6%88%A6">参照</a>)を見ると、大半が「知らない」人だけど、ドリカムとか、吉田栄作とか、宮沢りえとかもいる。さらに、海外からシンディ・ローパーとかポール・サイモン(こちらは映像だけ)とかも。バブルって景気がいい!(トートロジー)</div><div><br />
</div><div>音楽産業の新陳代謝の方が問題なのだろうけど、新しい年の前に見るテレビでは、惰性ではなくて、生え換わりの印象を味わいたいものです。</div><div><br />
</div><div><br />
</div><div><div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;"><b><u>ねづっちの人気はどこから来たのだろう</u></b></div><div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;"><br />
</div><div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;">「演芸文化への懐古」</div><div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;">彼のペースやネタの刺激は、とてもじゃないけどテレビ向きじゃない。けれど、テレビの視聴者年齢が上がっていく中で、従来とは違うペースの情報伝達が求められている、そんなマーケットが広がっているのかもしれないですね。</div><div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;"><br />
</div><div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;">「社会人としての悲哀と憧れ」</div><div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;">人には誰でも、「整いました!」と言わなければいけない時がある。100%の確信がないときでも、これがベストです!といって決断しなければならないときがある。ねづっちは、自らのブランドを賭けて、白けた空気をガンガン飲みこむガッツがある。あの、威勢の良さに対して、密かな憧れを抱いてしまうのではないか(*1)。</div><div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;">様々な授業を通じて学んだ事の中でも、やっぱり鉄板といっていいほど大事だったのは、自信を持って発言ができることであり、その裏には準備を重ねることしかない。彼のテレビでの空気に耐え忍ぶ姿(にしか私には見えない)からはソフトスキルについて色々学ぶべきものがある!<br />
<br />
来年(前半)も精一杯学んでいこうと思います。</div><div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;"><br />
</div><div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;"><br />
</div><div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;"><br />
</div><div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;"><br />
<br />
</div><div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;">*1</div><div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;">なお、逆に空気を読みまくる方向性としては、「ひぐちカッター」がある。これにもまた、セーフティネットを意識させる趣があって学びが大きい。</div><div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;"></div></div>Unknownnoreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2036634291660302361.post-9173188774099041522010-12-21T17:23:00.007+09:002010-12-21T18:24:08.660+09:00(追記有)海外大学院留学説明会 (告知協力)今冬、スタンフォードの博士課程にいる宮崎さん、石綿さんが幹事を務めるグループが、海外留学説明会を日本で開催しており、NHKでも取り上げられています。<br />
<a href="http://www3.nhk.or.jp/news/html/20101221/k10015971571000.html">http://www3.nhk.or.jp/news/html/20101221/k10015971571000.html</a><br />
<br />
MBAというよりは、マスター・ドクターを取りに行く過程を解説するものと聞いています。ご関心のありそうな方に告知頂ければ幸いです。理系、という告知がされていますが、経済学・経営学について聞く学生生活のメカニズムは似ているので、文系の方のご参考にもなると思います。<br />
早稲田・慶應の回が終わってしまったタイミングで告知するのも恐縮なのですが、まだ名大(22日)、東大(23日)、九大(24日)、京大(28日)の回があります。少しでも気になる方は、ぜひ、ではなく、<b><u>必ず!</u></b>行ってください。<br />
<a href="http://gakuiryugaku.net/">http://gakuiryugaku.net/</a><br />
<br />
<br />
(追記)<br />
<br />
<br />
こちらで、頻繁に聞く「留学を思いとどまる理由」としては以下があります。<br />
<br />
1)そもそも学部から修士に進む段階で、海外に出ることを検討するチャンスがなかった。<br />
2)求められているTOEFLの点数が113点(iBT)とか書いてあり(<a href="https://cs.stanford.edu/wiki/admissions/FAQ/ApplicationRequirements">参照</a>)、無理だと思った。<br />
3)求められている学力が高すぎるので、無理だと思った。<br />
4)学費が高いと思った。生活費も加えたら、コストが禁止的に高い。<br />
5)周りに留学している人たちがいない。<br />
6)海外に行くなんて話をしたら、お世話になってきたラボの教授・指導教官に怒られる。<br />
<br />
自分が同じ留学プロセスにいたわけではないのですが、上記のうち、2),4)については明らかな誤解があるようにも思えます。113点というのは、ある種気合フィルターともいえるものらしく(取らなくても、他の面で気合を示せば何とかなる)、TOEFL90点台でも留学している人は多いし(80点台だっていると聞きます)、お金については、RAやTAを通じて2年目からは生活費・授業料とも支給されるパターンになっていることが多いです。ポスドク以降のキャリアや、教職としての報酬を考えても、単純な期待値の計算をしてみるだけでも意義は大きいかと。<br />
<br />
また、他についても、視点を変えたら道が拓けてくる、実際に口に出して相談してみたら世界観が変わった、ということがあるようです。日本の研究環境を助成する財源や、研究者としての可能性を含めて考えれば、若い時点でこのオプションを放棄することは、やっぱり勿体ないと思います(*1)。<br />
<br />
<br />
<div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;">一方で、こちらで良く聞く「留学を思いとどまらなかった理由」として、ダントツに多く聞くのが;</div><div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;"><br />
</div><div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;"><b>「アイツが留学できたんだったら、自分もできるはず」</b></div><div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;"><br />
</div><div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;">というもの。私は四谷学院式モチベーション(<a href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/4860590864/">参照</a>)、と呼んでいます。一人の先駆者が道を拓く例ですね(*2)。</div><div><br />
</div><br />
<br />
<br />
<br />
(*1)<br />
なお、ファイナンスの人間として言うと、オプションには常にプラスの価値があります。<br />
<br />
(*2)<br />
<div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;"></div><div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;">よく、日本を出ることを、竜馬の脱藩になぞらえたり、海外で暴れてきます、と表現する人も多いのですが、これには弊害も結構あるかと思います。ロマンチズムがモチベーションになることに異論はないのですが、そうでない場合には無用のプレッシャーとなることも多い。そんな大義なんてこれっぽっちも考えず、とりあえず来てみました、なんて人が多いし、その方が適応性は高いと思われます。<br />
<br />
</div>Unknownnoreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2036634291660302361.post-60115565120847156842010-12-05T10:25:00.007+09:002010-12-05T12:34:29.939+09:00スタンフォード白「紙」教室:タッチー・フィーリー<a href="http://b.hatena.ne.jp/entry/http://sutebuu.blogspot.com/2010/12/blog-post.html" class="hatena-bookmark-button" data-hatena-bookmark-title="スタンフォード白「紙」教室:タッチー・フィーリー" data-hatena-bookmark-layout="vertical" title="このエントリーをはてなブックマークに追加"><img src="http://b.st-hatena.com/images/entry-button/button-only.gif" alt="このエントリーをはてなブックマークに追加" width="20" height="20" style="border: none;" /></a><script type="text/javascript" src="http://b.st-hatena.com/js/bookmark_button.js" charset="utf-8" async="async"></script><br />
<br />
初回の授業を経て、通された部屋には14脚の椅子が丸く並べられている。<br />
12名の学生と、2名のプロのモデレーターが、各々椅子を選んで座る。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="http://4.bp.blogspot.com/_cGbPljn_pXw/TPq_8iqq0RI/AAAAAAAASuY/90bKcrckZOs/s1600/photo+%25283%2529.JPG" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" height="300" src="http://4.bp.blogspot.com/_cGbPljn_pXw/TPq_8iqq0RI/AAAAAAAASuY/90bKcrckZOs/s400/photo+%25283%2529.JPG" width="400" /></a></div><br />
授業では、司会も無く、お題もなく、ただただ皆さんの目的に合わせて3時間を使って下さい、という指示があった。分かっていたものの、とてもぎこちない雰囲気が12名を包む。2分ほどの沈黙のあと、ようやくクラスメートの一人が口を開いた。<br />
「とりあえず、遅刻に関するルールでも決めませんか?」<br />
<br />
<br />
<b><u>タッチー・フィーリーとは?</u></b><br />
<br />
Interpersonal Dynamics、通称タッチー・フィーリー(Touchy Feely)は、30年以上の歴史を誇るスタンフォードGSBの名物授業である。授業の内容は、12人の学生と2人のモデレーターからなる14人のグループ(通称T-Group)が、週1回、計4.5時間、自分たちの伸ばしたいスキルの向上を目指して話す、というもの(*1)。<br />
<br />
この授業の目的はおおざっぱなものだ。敢えて言うなら<br />
<b>「</b><b>対人関係を</b><b>学習するための方法を学ぶこと」</b><br />
である。授業で扱われるトピックとしては、例えば;<br />
<br />
・共感とは何か<br />
・自らの弱みや強みとは、自分に見えていない自分の側面とは何か<br />
・他の人と関係を築くにあたって、気を付けなければならないこと<br />
・自分や相手にとってリスクの高い行為を試すと、どんな気分になるのか<br />
<br />
といったことがあり、これらをT-Groupの中で実験することが主眼にある。二人いるモデレーターは司会ではなく、あくまで学生間のやりとりに行き過ぎがないように、セーフティネットを張る目的で参加している。<br />
<br />
この授業について知ったのは、東京の予備校の卒業生による説明会でのことだった。概略を聞いた瞬間に、大の大人がわざわざこんなことを授業でやるのか、と驚いたのを覚えている。しかし、卒業生からは口々に<br />
<br />
「人生をいい方向に変える授業だった」<br />
「GSBに来て本当に良かったと思える授業だった」<br />
<br />
と、食傷するくらいの絶賛コメントを聞いていた。これほど得体の知れない授業もないなあ、と思いつつも、せっかくなので早めの秋学期に履修することにした(*2)。<br />
<b><br />
</b><br />
<b><u>工夫の凝らされたカリキュラム</u></b><br />
さて、肝心のセッションはというと、いくらメンバーに気合いが入っているとはいえ、冒頭の様にぎこちないものになる。<br />
個々のメンバーの目標については、例えば共感する能力を伸ばしたい、ネガティブな意見をうまく言えるようになりたい、喋りすぎるのを抑制したい、といったものが出てくる。しかし、会話のヒエラルキーがなく、それぞれがそれなりに友好関係を維持したいとも思っている中では、いきなりそういった話は出づらい。<br />
<br />
長年の経験を反映したカリキュラムは、そこをうまく見透かしている。<br />
<br />
週一回強、セッションとは別に行われる授業のエクササイズでは、<br />
<br />
・今の段階では言えない個人的な秘密を、匿名でカードに書いて教授が発表<br />
・腹が立っている人、親しみを感じる人、特に何も思わない人を3人選んで、肩を叩く(誰が誰だかは判明しない)<br />
・12人の学生の間で、影響力があると思う順に学生を並べる。それぞれの学生が、これを繰り返す。<br />
・相互学習をするための少人数グループを、それぞれがドラフトをやる形で行う(まったく選ばれない人が出てくる)<br />
<br />
など、軋轢や動揺を生むエクササイズが待っている。これらは、結果的には活発な議論を促し、良い方向に作用するのだが、毎週の授業のエクササイズはスリリングなものだった。<br />
<br />
<br />
<b><u>いくつかのエッセンス</u></b><br />
授業から学べることは、当然人によって異なるわけだが、そのエッセンスといえるものが複数あった。<br />
<br />
<u>自らの感情を相手にどう伝えるか</u><br />
<br />
たとえば、ある友人がいつも遅刻をしている時に、その苛立ちをどう伝えるか、という問題があるとする。授業での示される答えの一つは、「どう思うか」ではなく「どう感じるか」を伝えることである。すなわち、<br />
「君は自分に甘いから遅れるんだよ」<br />
ではなく<br />
「僕はいつも間に合うように来てるのに、何で君はいつも遅刻するの?不公平に感じるよ」<br />
と言い換える方が、結果的には自分の感情が伝わりやすい。主観的「判断」を加える前の、自分の感情だけを伝えるマナーがグループ内で定着すると、割とおくびもなく、本音がいえるようになるのは一つの発見だった。<br />
<br />
<u>ネガティブ・フィードバックはむっちゃ貴重</u><br />
<br />
授業では、フィードバックを与えることには一石二鳥の効果があり、相手に対してだけでなく、自分に対しても成長を促すものだ、という説明がなされる。中でも、とりわけ真摯なネガティブ・フィードバックにこそ価値がある、ということが明らかになると、T-Groupも後半戦ではネガティブな意見の応酬になったりする。<br />
<br />
「その言い方は気に食わない。というか、かなり傷ついた」<br />
「この前批判されたから、ちょっと行動変えてみただけじゃないの?なんか不自然だよ、全然伝わって来ない」<br />
「自分に自信があるのは分かったけど、あなたには何を言っても分かってもらえない気がする」<br />
<br />
控えめとされてた自分でも、毎週こんな感じで色々喋っていた。それでいて、やっている間は何となく楽しいのだから、不思議なものである。<br />
<br />
<u>人は語る以上に色んなことを秘めている</u><br />
<br />
メンバー間の守秘義務があるので、ぼやけた表現にならざるを得ないが、強く記憶に残っているのは、自らの真意を伝えたいがために、必ず出てこざるを得ないそれぞれの過去についての告白である。<br />
その内容は、想像していたものよりも遥かに重いものだった。性的虐待、お母さんと10年以上音信不通、自ら命を絶った肉親、といった話が出てくる。同級生の3割近くが離婚家庭で育っていて、人種的な問題も残り、セーフティネットも穴だらけのこの国で、級友やその親類が様々な障害や、現在進行形の問題と一緒に生きていることに改めて驚かされた。こういった背景から、たとえばあまり人と対立することがうまくできない、あるいは、人に対してすぐ不信感を抱いてしまう、といったエピソードが語られた。<br />
<br />
<div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;">タッチー・フィーリーの授業は、よく「ああ、あの泣く授業ねえ」と言われることもあるのだが、こういった話を真摯に聞いていたり、自分の話をしていても涙は出てくるというもの。結果として9週間、気心どころか本心を晒し合った友人が13人、生まれることになる。</div><br />
<br />
<div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;"><b><u>なぜ、こんな授業があるのか?</u></b></div><br />
ビジネススクールの大抵の授業では、登壇する教授や習うトピックそのものよりも、参加者である学生から得られる学びの方が多い。この授業は、事実上の学習は教授抜きで行われるので、その最たるものと言える。そして、この授業で吸収したエッセンスを使って、文字通り生涯学習することが重視されている。中には数十年間、年一回集まり続けているグループもあるのだと。<br />
<br />
GSBの学生は優秀だ。少なくとも、ここに来るまでの間は、それぞれの組織のトップパフォーマーであったことがほとんどだろう。そのため、お互いにプライドも高いので、こういった「一度まっさらな心で語り合いましょう」みたいなシチュエーションが却って希少だったのかもしれない(*2)。<br />
タッチー・フィーリーに限らず、多くの授業についていえることだが、やはり授業を履修する側が、ある程度の精神的なコミットをすることが必要な科目がある。これを、「安心できるくらい」優秀で、かつ愛校心に裏付けられたコミットメントのある集団の中でやることころに、ビジネススクールの付加価値があるんだろう、と最近は思っている。<br />
<br />
<b><u>で、履修してみてどうだったか?</u></b><br />
正直な所、これを受けるためにGSBに来れて本当に良かった、とすら感じるくらいに良い授業だった。宿題の量など、コミットメントの度合いが高かったバイアスもあるが、ビフォー・アフター的な変化の大きさを感じている。<br />
自分が自信を持っている才能や側面に対して、シリアスな疑いをかけることはとても重要だ。対人関係のような、質的情報の多いものについては特にそうだといえる。この授業では、ある種それが徹底的に試される機会が2度ほどあり、それを乗り越えることで仲間からの信任を得る、というプロセスを体験できた(最後の写真を参照)。<br />
そして、他の授業に対する派生効果も感じている。来学期と春学期は、3人の1年生を受け持つコーチングの授業を履修する予定だが、色々と未知の領域の中に、どのような学習機会がありそうなのかが見えてきた。また、今後、自分が上司になるようなときに、何が一番のドツボになりえるのか、そこに陥ったとしても、どうやったら回復する道筋だけは作れるだろうと、自信を持つことができた。<br />
<br />
<b><u>日本でもこの授業はできるのだろうか?</u></b><br />
自分のT-Groupは、自分以外の全員が英語ネイティブの空間だった。なので、やはり微細な表現とか、気遣いとかで遅れるところがあったし、逆に気を遣わせてしまったことも何度もあった。英語で話すときと日本語で話すときで、やはり人格は変わる。自分の場合、英語のほうがよりロジカルな側面を意識するし、おそらくもう少し人に優しくなっている気がする。<br />
<br />
ただ、たとえば日本では暗黙のうちに共有される感情がこちらでは口に出さないと伝わらない、といったことを、身をもって示すことはできたようだ。こういったことに対しては、ビジネススクールの学生は一般的にかなりセンシティブなので、割と前のめりで異なる文化から学習しようとする姿勢が伝わってくる。<br />
<br />
それで思ったのが、日本で、この授業をやることは可能なのだろうか、という問い。実際にやっているところは存在するのだろうか?物理的には可能だろうし、学校コミュニティに対する信頼が高ければ、きっと実現できるのだろう。将来、日本人の経験者を集めてセッションをやってみたら、結構面白いのではないか、と考えている。自己啓発というと、とかく胡散臭いイメージがつきまとう言葉ではあるが、たとえば世代間での価値観の不一致等を嘆く前に、一度こういう環境のトレーニングで自分を試してみる価値は大きい。<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
なお、<br />
「俺、日本だったらもうちょっとクールなんだけどね」と茶化して言ったら、それを似顔絵入りのTシャツにされてしまった。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="http://3.bp.blogspot.com/_cGbPljn_pXw/TPrbBttA9xI/AAAAAAAASug/8ZJd8sbsdx8/s1600/154794_474117092901_508297901_5580434_3972296_n.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" height="320" src="http://3.bp.blogspot.com/_cGbPljn_pXw/TPrbBttA9xI/AAAAAAAASug/8ZJd8sbsdx8/s320/154794_474117092901_508297901_5580434_3972296_n.jpg" width="240" /></a></div><br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><br />
</div>最後の授業では12人全員がこれを着て勢ぞろい。まあ、こんだけ仲良くなれるのだから、もし履修に躊躇する後輩がいるとすれば、それはご心配なくどうぞ、と言っておきたい。<br />
<br />
<br />
<br />
(*1)<br />
<div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;"></div><div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;">この車座セッションとは別に、毎週一コマの授業や、こまかなエクササイズも行われる。期間は9週間、終盤には2泊3日でセッションをやる合宿もあり、週2回の課題提出と毎週の日誌提出等、課題量はヘビーだ。</div><div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;"><br />
</div><div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;">(*2)</div><div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;"></div><div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;">複数開講されているTouchy Feelyの中でも、プログラムの事実上の主幹者であるキャロル・ロビンのクラスを履修した。ロビンのクラスの良い所は、他の希望する授業を犠牲にしてでも、このクラスにコミットしたいと考えている学生が多い点にある。</div><div><br />
</div><br />
<div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;">(*3)</div><div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;">アントレ論の名物教授グロウスベックいわく</div><div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;">「起業家志望の人は、IBやコンサルに行くと夢を叶えにくくなる。起業して、実際に雇うことになるのは、多くの場合「普通の』人たちだ。その人たちは、MBAやウォール街の会社名などには興味はないし、端的には異なる価値観で生きている。ハイ・プロファイルの企業に行って、エリート達とばかり接していると、そういった普通の人たちを率いる能力は劣化するどころか、敵対心さえ抱かれかねない。それよりも、セールスなどの仕事について、地道な価値観を身に付けて、素直な話のできる人間を目指したほうが、よほどいい」</div>Unknownnoreply@blogger.com1tag:blogger.com,1999:blog-2036634291660302361.post-41591401600985865142010-11-17T21:21:00.005+09:002014-07-12T11:34:20.221+09:00コード書けず、エクセル使えなくても出世する起業家<div dir="ltr" style="text-align: left;" trbidi="on">
<a class="hatena-bookmark-button" data-hatena-bookmark-layout="vertical" data-hatena-bookmark-title="コード書けず、エクセル使えなくても出世する起業家 " href="http://b.hatena.ne.jp/entry/http://sutebuu.blogspot.com/2010/11/blog-post_17.html" title="このエントリーをはてなブックマークに追加"><img alt="このエントリーをはてなブックマークに追加" src="http://b.st-hatena.com/images/entry-button/button-only.gif" height="20" style="border: none;" width="20" /></a><script async="async" charset="utf-8" src="http://b.st-hatena.com/js/bookmark_button.js" type="text/javascript"></script><br />
<br />
友人とディープに話し込む機会があった。<br />
日本語だったら書いていいよ、と言われたのでメモ書き。<br />
<br />
<br />
<span class="Apple-style-span" style="color: #990000;">二人でお茶を飲みながら、出だしで驚いた</span><br />
<ul>
<li><span class="Apple-style-span" style="color: #990000;">ここに来る途中、1ミリオンのファンディングを受けてきた。今度の起業プランは考えられる限り一番良いスタンフォードの教授と組むことができた。</span></li>
</ul>
<div>
<span class="Apple-style-span" style="color: #990000;">これまでの経歴について</span></div>
<ul>
<li><span class="Apple-style-span" style="color: #990000;">スタンフォード工学部4年のときに、パロアルトのテック系の会社でバイトをしていた。知り合いが同じビルの上の階で起業していて、引き抜かれた。</span></li>
<li><span class="Apple-style-span" style="color: #990000;">新しい会社は教育系ツールを開発・販売。セールスをイケイケな感じでやってみたら、沢山の大学相手に商品が売れた。自分の工夫もあったけど、やっぱりプロダクトが良かったおかげ。ちなみに、<b>コードは書けないし、エクセルは今でもうまく使えない。</b></span></li>
<li><span class="Apple-style-span" style="color: #990000;">販売実績が自分の評判を強く高めてくれた。知り合いの偉い人から、違うベンチャー(ソーシャル系)に来ないかと誘われていく。とりあえず行ってみると、CEOの下での実務補佐が仕事になった。</span></li>
<li><span class="Apple-style-span" style="color: #990000;">人が少ないので、とにかくジェネラリスト的に何でも仕事をやらされた。社長に頼まれて、20歳以上年上の人の給料を大幅にカットしたり、戦略を強引に納得させる、みたいな汚れ役が多かった。</span></li>
<li><span class="Apple-style-span" style="color: #990000;">ある日、取締役会のあとに、出資者のベンチャーキャピタルの取締役に一人残されて、こういわれる。<br />
<br />
「この会社、業績悪いから役員全員変えることにした。<b>それで、社長やらない?</b>」<br />
<br />
御歳26歳のこと。<br />
</span></li>
<li><span class="Apple-style-span" style="color: #990000;">断る理由もないので、とりあえず社長になった。まず、社長として今までの上司をクビにする作業から。前職から連れてきた二人を残して、それまでの先輩・友人をギロチンにかける。</span></li>
<li><span class="Apple-style-span" style="color: #990000;">ちなみに、同時期そこそこのプレゼンスがあった。<b>ソーシャル・ネットワークの映画にも、なんか嫌味な奴として自分が登場</b>していた。</span></li>
<li><span class="Apple-style-span" style="color: #990000;">人を切りまくって、システムは保守した結果、会社は死なずに済んだ。今までの人生の中では、最悪の1年間だった。疲れたのでビジネススクールに来た。</span></li>
<li><span class="Apple-style-span" style="color: #990000;">ずっと起業活動してるから、自分はまだ働いているように見えるらしい。<b>妻はビジネススクールに行っていることに最近まで気づかなかった</b>らしい。</span></li>
</ul>
<div>
<span class="Apple-style-span" style="color: #990000;">彼は、あんまりGSBでガンガンとビジネスをやっていることは知られていない。その理由について、こう語った。</span></div>
<ul>
<li><span class="Apple-style-span" style="color: #990000;">正直なところ、毎日ランチセッションとかに有名人扱いされている人たちが来るじゃない。彼ら、僕からみたらただの友達なんだよ。だけど、皆が彼らをヒーロー扱いする。何だか、そういう所に、しれっと顔出して友達ヅラするのには抵抗があるんだ。遠い感じになっちゃうんじゃないかと思って。</span></li>
<li><span class="Apple-style-span" style="color: #990000;">ベンチャーキャピタルからの出資を募るとか、適当に教授が言っているとたまに違和感を感じる。</span></li>
<li><span class="Apple-style-span" style="color: #990000;">何でみんなやってもないことを、ホイホイと発言できるんだ?自分は去年の最初の学期は、経験的に分かってることであっても、全然発言できなかったよ。2学期目に入って、テック系の授業でやっと発言できるようになったけど。</span></li>
<li><span class="Apple-style-span" style="color: #990000;">個人的には、今までもそこそこ実績を残すことはできたけど、成功したとは思っていない。やっぱり<b>起業するのはすげー怖い</b>(Damn Scared、でも笑いながらこれ言ってた)。</span></li>
</ul>
<div>
<span class="Apple-style-span" style="color: #990000;">最近のVC等の話についても、少し聞いてみた。</span></div>
<ul>
<li><span class="Apple-style-span" style="color: #990000;"><b>Yコンビネーターは、自分から見たらただの一つの手段</b>。自分だったら別に人もお金も自分でソースするから使わないよ。知り合いがあそこの顧問弁護士やってるし、スーパーヒーローみたいには見ていない。</span></li>
<li><span class="Apple-style-span" style="color: #990000;">VCとの距離感と事業のエッジ、みたいな話は、ちゃんと管理していればできることなような気がする。初期の段階から、あれだけはちゃんとやるべきだろうね。</span></li>
</ul>
<div>
<br /></div>
<div>
思ったのは以下:</div>
<div>
<ol>
<li>経営人材というのは、SVであっても希少なものと見える。ハードスキルがなくても、若干26歳でもターンアラウンド社長を任されたというのには、本人も驚いていた。</li>
<li>実業重視、というか、そこからは簡単には学べないよ、という留保。これ、コンサル嫌いと繋がるのだろう。</li>
<li>Yコンビネーターは、「実用性を感じない」人にとってはただの投資付きハウス。まあ、当り前か。</li>
<li>ベンチャー的モジリアー二・ミラー理論:ちゃんと気を付けていれば、事業エッジとベンチャー資本構成は無差別?</li>
<li>やっぱり彼はものすごく好感が持てる。一つの理由は、類を見ないくらいネアカかつ建設的なこと。もう一つは、ものすごく正直で、分からないことは分からないと言い切れること。彼とは、他の状況でも、色々と話し合う機会があったのだが、とにかく人を励ますのがうまい。</li>
<li>なんというか、西郷どんや竜馬みたいな豪快さの人間成分はやっぱり大事だなあ、と思った。</li>
</ol>
<div>
<br /></div>
</div>
</div>
Unknownnoreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2036634291660302361.post-48044013245549168102010-11-17T20:21:00.001+09:002010-11-17T20:24:41.767+09:00JTPAシリコンバレー・カンファレンス(2011年3月12日開催)<div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;">ご興味をおもちの方はポチっとご覧ください。</div><div><br />
</div><div><br />
</div><br />
<a href="http://www.jtpa.org/event/svtour/"><img alt="Silicon Valley Conference" border="0" height="144" src="http://www.jtpa.org/images/svconf2011.jpg" width="175" /></a><br />
<br />
JTPAはこちらでの技術系プロフェショナル・学生のネットワークです(*1)。こちらでご活躍されている若手の方の中には、過去のJTPAのカンファレンスに触発されて渡米のモチベーションを固め、数年後にこちらに来た、という方も何名もおられます。<br />
<br />
<div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;">本カンファレンスは、生身のプレーヤーに接して、自分でもできること、自分に足りないことを実感できるまたとない機会です。知識面でも、世界のフロンティアと日夜接する人たちと交流することができます(*2)。個人的には、ITに詳しくなくとも、一度イノベーションのメッカを見てみたい、というモチベーションで来て頂ければ、きっと新しいワクワク感を持って帰って頂けると思っています。</div><div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;"><br />
</div><div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;">渡航のご都合がつきそうな方はぜひご検討くださいませ。</div><br />
<br />
<br />
*1<br />
私自身は、テックとは脈絡がないキャリアの持ち主ですが、月一回開催されるギークサロン(これも凄い名前だ。。。)にはよくお邪魔させて頂いていて、生意気にも質問をいつも投げさせて頂いています。<br />
<br />
*2<br />
<div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;">傲慢を承知で言うと、私みたいな超文系人間でも、ある程度言葉に慣れてくると、出てくるビジネスモデルの肝を理解するのは可能、という実感があります。いくら複雑/新規に見えるビジネスであっても、その基本は用語と適切な四則演算で理解できる、というのはビジネススクールのケースでもよく見られることです。</div><div><br />
</div>Unknownnoreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-2036634291660302361.post-42067320407723306702010-11-09T19:58:00.002+09:002010-11-26T15:49:46.910+09:00起業に失敗しても懲りずに頑張る人のお話<a href="http://b.hatena.ne.jp/entry/http://sutebuu.blogspot.com/2010/11/blog-post.html" class="hatena-bookmark-button" data-hatena-bookmark-title="起業に失敗しても懲りずに頑張る人のお話" data-hatena-bookmark-layout="vertical" title="このエントリーをはてなブックマークに追加"><img src="http://b.st-hatena.com/images/entry-button/button-only.gif" alt="このエントリーをはてなブックマークに追加" width="20" height="20" style="border: none;" /></a><script type="text/javascript" src="http://b.st-hatena.com/js/bookmark_button.js" charset="utf-8" async="async"></script><br />
<br />
<span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"><br />
</span><br />
<span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">ビジネススクールでの話一般にありがちなことだが、生存者バイアスという問題がある。毎日、ランチセッションに来るスピーカーは、何だかんだで成功しているから呼ばれていることが多い。そんな人たちに幾度となく接して、アニマル・スピリッツをがっつり蓄えよう、というのが、当校のウリでもあるように思う。</span><br />
<span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"><br />
</span><br />
<span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">しかし、たまに来るのが、名誉ある敗者。敗者とはいっても、借金まみれではなく、そこそこの値段でエグジットしているようなケースも多いのだが、とかく、時代に愛されなかった、というストーリーが語られることが多い(*1)。</span><br />
<span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"><br />
</span><br />
<span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">昨日は、二つの素晴らしいアイデアで起業しながらも、成功するには至らなかったFriendster創業者Jonathan Abramsの話を聞いてきた。</span><br />
<span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"><br />
</span><br />
<span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"><img src="http://farm5.static.flickr.com/4072/5160985832_23c1f795f9.jpg" /></span><br />
<span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"><br />
</span><br />
<span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">彼の人生と、Friendsterのタイムラインを追うと以下の通り:</span><br />
<span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"><br />
</span><br />
<br />
<div><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">90年代半ば:</span><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">Jerry Kaplanが失敗について書いた本”Startup:sillicon valley venture”を読んで、逆に起業家的生き方を決意。ヤフーとネットスケープにレジュメを送り、返信のあった後者に勤めるために</span><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">カナダから</span><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">シリコンバレーに移住。</span></div><div><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"><br />
</span></div><div><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">1998年:ソーシャル・ブックマーキングサイトの</span><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">Hotlinksを創業。Deliciousが出てくる5年前であり、なかなか流行らなかった。</span></div><div><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">1999-2001年:ドットコムバブルの中、慣れない社長職。良い人材を集めることができなかった。事業は失敗、私生活でも失敗、人生最悪の日々。</span></div><div><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"><br />
</span></div><div><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">2002年:お葬式状態になったシリコンバレーにて、次の起業プランを思いつく。コンセプトは、</span></div><div><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">1)オンラインデート/仕事目的といったいやらしさのないネットワーキングサービス</span></div><div><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">2)友人同士でウェブサイトの紹介</span></div><div><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">3)6 Degreesは遠すぎるから、3 Degrees位のネットワークを作る</span></div><div><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">友人に意見を聞くと、半数は「今まで聞いた中で最もバカなアイデアだ」、半数は「面白そうじゃん」。</span><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">とりあえず友人の持っていたサーバーを借りて、</span><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">Friendsterを構築開始。</span></div><br />
<br />
<div><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"><br />
</span></div><div><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">2003年3月:サービスをローンチ。口コミのみで、10月までに230万人のユーザーを獲得。同月、13ミリオンを複数のVCより調達。様々なメディアで絶賛の声。時代の寵児になり、Friendster中毒、といった言葉が雑誌を飛び交う。</span></div><br />
<span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">同時期、通称Six degrees patent騒動(<a href="http://news.cnet.com/2100-1032_3-5106136.html">参照</a>)において、友達だったLinkedin創業者に特許取得で出し抜かれる。</span><br />
<span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"><br />
</span><br />
<span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">2004年3月:社長をクビになる。その後、開発言語を変えるために、会社ではすべてのコードをリライトする悪夢が。システムが長期間動かなくなる。</span><br />
<span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"><br />
</span><br />
<span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">2005年:</span><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">4人目の社長が登板。不発に終わったM&A努力など。</span><br />
<span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"><br />
</span><br />
<span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">2006年:</span><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">経営再建計画により持ち分大幅低下。</span><br />
<span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"><br />
</span><br />
<span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">2009年12月:マレーシアの企業に40ミリオンで売却。</span><br />
<span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"><span style="orphans: 2; text-indent: 0px; widows: 2;"></span></span><br />
<div style="-webkit-border-horizontal-spacing: 0px; -webkit-border-vertical-spacing: 0px; -webkit-text-decorations-in-effect: none; -webkit-text-size-adjust: auto; -webkit-text-stroke-width: 0px; border-collapse: separate; color: black; font-style: normal; font-variant: normal; font-weight: normal; letter-spacing: normal; line-height: normal; text-transform: none; white-space: normal; word-spacing: 0px;"><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"><br />
</span></div><div style="-webkit-border-horizontal-spacing: 0px; -webkit-border-vertical-spacing: 0px; -webkit-text-decorations-in-effect: none; -webkit-text-size-adjust: auto; -webkit-text-stroke-width: 0px; border-collapse: separate; color: black; font-style: normal; font-variant: normal; font-weight: normal; letter-spacing: normal; line-height: normal; text-transform: none; white-space: normal; word-spacing: 0px;"><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"></span><br />
<div style="-webkit-border-horizontal-spacing: 0px; -webkit-border-vertical-spacing: 0px; -webkit-text-decorations-in-effect: none; -webkit-text-size-adjust: auto; -webkit-text-stroke-width: 0px; border-collapse: separate; color: black; font-family: 'MS PGothic'; font-style: normal; font-variant: normal; font-weight: normal; letter-spacing: normal; line-height: normal; text-transform: none; white-space: normal; word-spacing: 0px;"><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">こうやって見ていると、98年にソーシャルブックマーキング、03年に純粋交友目的のネットワーキングサイトと、どちらも、5年後には世界を支配するアイデアに</span><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">取り組んでいたにも関わらず、時代に愛されなかったことになる。しかも</span><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">、本人は04年にクビになってからも、06年にパーティ系ネットワーキングサービスSocializrを起業したり、クラブハウスを共同で経営したりとなどと活動中。要するに、懲りずに頑張っている。</span></span></div></div><div style="-webkit-border-horizontal-spacing: 0px; -webkit-border-vertical-spacing: 0px; -webkit-text-decorations-in-effect: none; -webkit-text-size-adjust: auto; -webkit-text-stroke-width: 0px; border-collapse: separate; color: black; font-style: normal; font-variant: normal; font-weight: normal; letter-spacing: normal; line-height: normal; text-transform: none; white-space: normal; word-spacing: 0px;"><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"><br />
</span></div><div style="-webkit-border-horizontal-spacing: 0px; -webkit-border-vertical-spacing: 0px; -webkit-text-decorations-in-effect: none; -webkit-text-size-adjust: auto; -webkit-text-stroke-width: 0px; border-collapse: separate; color: black; font-style: normal; font-variant: normal; font-weight: normal; letter-spacing: normal; line-height: normal; text-transform: none; white-space: normal; word-spacing: 0px;"><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">彼は、そういった自分の経緯を振り返りつつ、起業家の生き方について語った。</span></div><div><ul><li><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">BusinessweekやVanity Fairの表紙を飾ったりする若い起業家の姿というのは、マスコミの格好のエサ。あのGet rich young像に釣られないことがそもそも大事。Kevin Roseは60ミリオンを手にすることはなかった。あの流れに乗せられると、失敗しに行っているようなもの。</span></li>
</ul><div><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"> <img height="200" src="http://t3.gstatic.com/images?q=tbn:ANd9GcTJBt7_N3JvUOEg8yVNgXs1YnzffELMFBwBNKqULaQlv39Zvc8&t=1&usg=__y9-r0w6z3BMl-w4BiXHi0k2sUbU=" width="151" /></span></div><ul><li><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"><i>Illusions of Entrepreneurship</i>(<a href="http://www.amazon.com/dp/0300113315">参照</a>)でも有名だが、平均的なスタートアップは5年で失敗する。そして、創業した人は、他の会社に雇われていた場合に比べて、10年間にわたり35%低い給料に甘んじなければならない。要するに、平均的な起業家は人生を失敗している。</span></li>
<li><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">Lean startupの思想とも繋がるが、起業は失敗して当然なのだし、富や名声はなかなか得られない。起業したての頃は、メディアが注目してくれたり、凄い人たちと接することができるかもしれないが、楽しいのは最初だけ。</span><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">Marc Andreesenですら、Why not do a Startupという記事(<a href="http://pmarca-archive.posterous.com/the-pmarca-guide-to-startups-part-1-why-not-t">参照</a>、*2)を、もう閉鎖したブログに書いていた。</span></li>
<li><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">シリコンバレーは、確かに失敗に寛容かもしれない。しかし、ギロチンが落ちてくることに変わりはない。毎日のように起業家が悪夢に怯えるのも変わらない。</span></li>
<li><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">しかも、創業者兼社長、というスタイルは投資家には不人気だ。そこそこ成功したベンチャーでも、5社に4社では創業者だったCEOがおおかた不本意な形で追い出されている。しかも、業績が良い時ほど追い出されやすい。</span></li>
<li><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">結局、すばらしいアイデアに基づく2社を起業して、失敗して思うのは、あるアイデアで実際に成功できるかなんて分からない、ってことだった。</span><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">でも、もう一つ言えるのは、一社目の失敗があったからこそ、2社目ではそこそこスケールするまで耐えることもできた、ということだった。<br />
</span></li>
<li><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">何が自分を起業に駆り立てるのか、という質問への答えを考えてみた。答えはこうだ。<br />
<br />
<b>よく、わからない</b><br />
<br />
別に、意識して起業家的であろうとも思わなかった。気が向いたからやってきただけ。起業家というのは、何か良い思いつきを行動に起こせる人のことを指す。その間には恐怖のキャズムがある。そこを、Just Do Itと乗り切ることは、本当は誰でもできるはず。</span></li>
<li><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">恐怖とは、視点の問題。何が本当の成功/失敗なのか?誰の評価を気にするべきなのか?それをちゃんと考えれば、気は楽になる。それでも経営は怖いものだけど。</span></li>
<li><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">チャーチルの言葉に、「成功とは、失敗から失敗へと情熱を失わずに進むことである。」 (Success is the ability to go from one failure to another with no loss of enthusiasm)というのがある。これ、悲しいけど自分にはおそろしく当てはまっている。</span></li>
<li><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">Friendsterの敗因は、システムの書き換えで失敗したことと、既にリッチな人たちを役員に置いたことで、ハングリーさが欠如していたこと。こういったことは、取り返しがつかないミスになる。</span></li>
<li><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">ザッカーバーグが同じ失敗をしないためには、彼ができるだけフェイスブックの持ち分を保つことが大事だろう。あと、大企業病にならないことが大事。イノベーティブな文化は、大企業では簡単に死んでしまう。</span></li>
<li><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">会社を起こすなら、できるだけVCにコントロールを与えないことが大事だ。Sixth Apartは、VCによりつまらない会社になってしまった典型例だと思う。VCではなく、今はやりのスーパーエンジェルとか、そういった人たちの助けをあおいだ方がよい。</span></li>
</ul></div><div><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"><br />
</span></div><div><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">話を聞いていて思ったことは二つ。</span></div><div><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"><br />
</span></div><div><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">一つは、ありふれた事だが、起業をする人というのは、リスクに対する見方が異なっているということ。(1)誰かにアイデアを奪われること、と、(2)アイデアを実行して失敗すること、のどちらをリスクとして認識するのかという点に、論点は尽きると思う。</span></div><div><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"><br />
</span></div><div><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">もう一つは、ネットビジネスにおけるVCの役割について。</span></div><div><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">最近、ロン・コンウェイやセコイア・キャピタル、様々な創業者、Yコンビネーターといったエコシステムの主役の話を聞く中で、起業家の尖ったアイデアには、できるだけVCを近づけないことが大事、という黄金律を感じつつある。</span></div><div><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">資本構成にVCの大型投資を入れた時点で、事業のエッジとは関係性の低い、収益化に向けたタイムリミットがある程度発生する。そして、気づけば社長が追い出されていたり、拙速な戦略を採ったりと、角を矯めて牛を殺すような行動に企業が陥ることも。</span></div><div><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">一方で、</span><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">GoogleがYahooへのサービス提供を目論んでセコイアに出資を頼んだ様に、</span><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">VC特有のネットワークを通じて、アイデアを開花させる経路も見逃すことができないし、VCの大型投資なくしては、できない事業展開だって沢山ある。</span></div><div><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"></span><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">二つのバランスが大事になる中で、昔に比べると、クラウドを使えたり、色んな要素が変動費化できることもあり、ベンチャー企業に有利(VCの投資には不利)な側面が増えているんじゃないか、と感じている。</span></div><div><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"><br />
</span></div><div><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"><br />
</span></div><div><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">(*1)</span></div><div><div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;"><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">今までも何度か聞いたことがある話としては、東海岸の某校では卒業後の同窓会には基本的に成功している人しか来ないが、GSBの同窓会には敗者も堂々と来る、みたいな話がある。もちろん、デマだろうけど、まあこの地特有の風情やメンタリティを表すエピソードといえる。</span></div><div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;"><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"><br />
</span></div><div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;"><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">(*2)</span></div><div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;"><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">その文中に、中々壮絶な一節がある。;</span></div><div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;"></div><div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;"><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">You will flip rapidly from a day in which you are euphorically convinced you are going to own the world, to a day in which doom seems only weeks away and you feel completely ruined, and back again.</span></div><div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;"><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">Over and over and over.</span></div><div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;"><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">(意訳:世界を支配できるアイデアに熱狂する日もあれば、もう世界はおしまいだと思うような日もある。その行き来を、何度も、何度も、何度もするのだ)</span></div><div style="margin-bottom: 0px; margin-left: 0px; margin-right: 0px; margin-top: 0px;"><span class="Apple-style-span" style="font-family: Arial;"><br />
</span></div></div>Unknownnoreply@blogger.com5tag:blogger.com,1999:blog-2036634291660302361.post-33639098230350810382010-11-06T05:28:00.001+09:002010-11-07T07:35:42.634+09:00Googleの文化と自動走行車の意図GSB卒業生のGoogle社員が会社文化の説明(&リクルーティング)に来た。<br />
割とよく紹介されていることだが簡便に10ポイントにまとめてくれているので、とりあえず英語ベタうちメモ。<br />
<br />
1. Spend time on hiring: expect someone who come in to teach us<br />
<br />
2. Ideas come from everywhere. Don't be (Hippo: highest paid person without opinion) who kill ideas<br />
<br />
3. Share everything you can. Eric discloses everything reported to Board of Directors to all employees (except financial numbers).<br />
<br />
4. Implement system to generate and manage ideas. You can't just have them but need to do something with ideas<br />
<br />
5. Respect user numbers than money<br />
<br />
6. Data drives all decisions<br />
<br />
7. Launch and iterate<br />
<br />
8. Vision: I cannot force innovation, but can create space for creativity<br />
<br />
9. Thinking big: Thinking beyond, what can we today looking back from 2020<br />
<br />
10. Bet on a trend than fall on a victim.<br />
<br />
<br />
面白かったのがグーグルカーの話。最近、ハイウェイ280を自動走行するグーグルカーがこちらでは話題だが、そのアーキテクトの話いわく、それを作ったきっかけは<br />
「全米で車両が道路に占める割合は6-8%。これを14%くらいに高められたら、道路の価値が2倍になるんじゃないか」<br />
というところにあるとのこと。さらに、<br />
「ビジョンとは、なにかフラストレーションがあって、それを解決できそうなところに生まれる」<br />
とのことで、確かに自動走行車はそのテーマには合致している。ちなみに、これでお金儲かると思いますか、という質問は、まあ、別に何とかなるさ、という感じでした。Unknownnoreply@blogger.com0